この3年、毎年 06S のアニバーサリーになるとMIX をアップする。7000回以上も再生されて、800人近い人がダウンロードしてくれてるって事はとても嬉しく光栄な事。ダウンロードしてくれた人は車とか電車での移動中とか、日常の生活の中でも何度と聞いてくれているはずだから、1度レコーディングしたMIXが1万回は再生されてると思うと、今年もレコーディングしないとなと思って、昨夜は WOMBに訪れた。WOMB の3fには常設された DJブースがあって、去年までおよそ10年間、毎週何度となく深夜に訪れてこのブースで何千時間も時間を費やした。自分にとって神聖な道場のような場所。日本で間違いなく最高峰のサンドシステムを誇るブースで、その環境で費やした時間は財産で、その時間が今のDJAKiを作ったのは間違いない。初めてリリースした MIX CD "NEW TYPE DRUM'NBASS"や、MIMOシリーズ、NIKE+のランニング MIXシリーズ、全てこの DJブースでレコーディングした。
最近は現場で DJ をする回数が以前よりも増えたし、現場でセットを組むスリル感も楽しめる様になったし、CDJの USB機能の利便性もあって、すっかりpioneer の CDJとミキサーでフロアーに対応するエフェクターテクニックを身につけたのもあって、脳内ミックスを完了して、後は本番で一気に攻め込むスタイルになっているから、WOMB 3fの常設ブースにこの1年はほぼ訪れる事も無くなっていた。WOMB 3f に常設されるミキサーは Ureiというロータリーミキサーをサウンドシステム界の神、STEVE DASHが改良したミキサーSDX3700があって、各チャンネルに真空管が仕込まれているから、デジタルサウンドが飽和しているダンスミュージックシーンにおいて、本物のアナログの鳴りを響かせてくれる貴重なミキサー。でも、そもそもハウス DJが多用していたミキサーで、ドラムンベースの DJでこのミキサーを使う DJは皆無だ。でも、レコーディングした時の音が格段に良くて、アナログ感溢れる独特な鳴りはこのブースでレコーディングしない限り表現出来ない。
最近は TRAKTORからスポンサーしてもらって、この1ヶ月は TRAKTOR修行の日々だったんだけど、実際の本番でのプレイはターンテーブルを使う事にした。CDJで起動させるよりも格段に音が太くてアナログな音ってやっぱ良いなぁって思ったのもあって、この MIXでは余計なエフェクトやトリックは回避して、聞いてくれる人達に出来るだけ聞き易く高品質な音のMIXにしよう!と決めた。
久々の道場でのレコーディングは、1発勝負で決めると自分に言い聞かせて始めて見たけど、やっぱり最高に音が良くて MIXしてて楽しかったし、エフェクターに頼らずに楽曲の噛み合わせを考えて、スムースかつアグレッシブな心を込めた MIX が出来たと思う。久々の環境に身を置いて、最高の音に包まれたら原点回帰した気分。このMIXも沢山の人に届いて、ドラムンベースの魅力、及び DJAKiのグルーブが伝わったらこれ以上の幸せは無い。このMIXは2013年の5月末までダウンロード可能なので、ガンガンダウンロードして欲しいと思います。