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2018-04-29

17周年にして200回目の06S


誇張する言い方をするならば、渋谷を歩く人々に石を投げれば DJ に当たると揶揄されて久しい2018年。レコードを1枚1枚視聴して、ターンテーブルを触り続けてコントロール出来るようになるまで、日々修行をして3年と言われた時代から比べたら、テクノロジーの進化によって本当に誰でもいつでも DJを簡単に始められて、人前に立てる時代になった。USBスティックを CDJに刺せば 3台が同期して DJプレイ出来るようになるなんて、重たいレコードバックを持ち歩いていた20年以上昔の自分にこの話をしたら、ドラえもんのポケットから出てくる夢のような話。それくらい DJシーンとそのあり方はとてつも無い大きな世代間ギャップの上に成り立っていると最近実感する。

DJ で生きていく為には何が必要なんだろう? DJ という存在を誇示していくには、どうやって考えるべきなんだろう? 大きなクラブでプレイする DJ にとって大事な要素とは何だろう? 

昨今の DJ達は DJを始めるという行為の敷居が低くなった分、ある意味逆に高いレベルで DJに対する考えや想いがあると感じている。自分は 17年前に 06Sを開始した当初、DJとして生きていく為にどうしたら良いか?なんて正直あんまり考えていなかった。もちろん DJを職業にし、生業にしようとおこがましい事は考えて無かった。でも、今は DJが仕事となって生きているし、当時から日本にドラムンベースのシーンを根付かせるために多くの人に自分の存在を認めてもらいたかったのは事実。時が過ぎると17年前の大事な記憶も薄っすらとしか残らなくなって来るけど、明確なのは、人前でパフォーマンスをして、沢山の人を踊らせて楽しみたいという、シンプルな情熱が大きかったのは確かだ。

結局、自分の想像を凌駕し継続する案件は、純粋かつ強い気持ちが根幹にあって、そんな自分が持っているシンプルでも純粋にやってみたいと熱望する強い気持ちを、応援してくれる日本屈指のクラブ Wombと優秀な友人達に恵まれたのは大きい。自分は本当に幸運で、ファミリーと呼ぶべき彼等無しでは、何1つ成し得なかったし、06S を17年間も続けるのは不可能だった。

06S は17周年を迎え、200回目を迎える。200回毎月 WOMBのメインフロアーの DJブースに立った経験を持つのは最長レジデントパーティーの DJである自分なのは周知の事実。あのブースで培った経験と知恵は現在の自分の大きな人生の核であって、200回の中で迎えた修羅場や、数々の最高の時間を乗り越えてきた人のみが眺められる景色が存在している。あのブースに初めて立ってから17年。もちろんその分だけ年齢も重ねたけど、昔のように勢いだけで乗り切ってきた自分よりも、最近はより冷静に物事を見つめ、機材をコントロールし、フロアーを掌握出来るようになった。最高級な爆音の中に身を置く自分を俯瞰で眺めているような感覚が宿っている。06Sでの17年も含め DJキャリア21年。それだけ同じことを続けていると、頭で考えるよりも、体が勝手に動いて自分を表現するようになった。多分この現象は、1つのことを極めた、いわゆる職人と呼ばれる人たちみんなに起こる、口では説明しにくい、その人の心と体に染み付いてしまった意識を超える感覚だと思う。

意識を失うという言葉があるけど、それは完全に自分を制御しきれない状態を示していて、通常人間は意識という自己コントロールを促す部分で生きているけど、最近考えるのは、意識を超える感覚がそこには存在していると実感している。頭で考えるよりも先に感覚が自分を動かすようになるのが、長年を費やして培われる職人技だと考える。

そして、意識をも超える感覚を身につけた人達が本物の DJであり、アーティストだ。何事も長年諦めづに行動を伴う思考を継続していれば、集中力を超える意識外の部分が最も大事だと自覚するのではないか。それと同時に自分の可能性や、力量、能力、才能、に気づく時は必ずくると思っている。

正直、自分でも納得できる究極の領域に達するまで、まだどれくらいの時間が必要なのかも分からないけど、もうそんなに遠い未来では無く悟りの境地にたどり着くのかも知れない。とにかく答えを見つけるには、長年1つの事を貫き表現しながら積み上げて継続する方法しかなくて、その感覚を維持しながら、一流の職人達はきっとそんな心境にたどりつきながら匠の技を磨いているに違いない。

自分はまだまだ夢の途中なのか、不治の病にかかったままなのかも分からない。音楽が持つ魅力と同時に魔力もあって、その不可思議な力に取り憑かれてしまっている人は、沢山存在していて自分もその1人。可能な限り持っている力はまだ試して見たいし、まだまだ探求して奥深くまで知りたい意欲がある。



そんな想いで迎える17周年記念と200回記念の 06S。後1週間後、来週土曜日5月5日にその大きな節目がやってくる。改めてこの200回という数字を見ると、毎月200回は素直に凄いなと思うけど、色々と困難な時期もあったし、もう継続は無理かな?と考える局面は山ほどあったのに、あっという間に過ぎ去ってしまった感覚が大きい。正直200回は自分が1番信じられないし、かなり感慨深い。更に今回のアニバーサリーは、2公演2都市という新しい試みで、06S前日、5月4日金曜日は、名古屋X HALLと06Sのコラボレーションパーティー。しかも、DJ AKi Streamを名古屋の X hallからストリーミングするので、これも新しい試み。X HALLのボス山崎さんは、およそ4年位のお付き合いで、名字が同じなのもあり、初めて会った時から親近感があって、彼は本当に名古屋にしっかりとしたシーンを根付かせようと、若手の育成に力を注いでいる人格者。彼の元で DJ活動を出来ている若者達は最高の指導者に恵まれていて幸せだ。名古屋は街のポテンシャルも高いのでこれからのシーン成熟を心から期待する。来週末は何かと忙しい週末になるけど、熱意を持ってよりドラムンベースという音楽をこの日本で根付かせたい人達の想いが、5月4日、5月5日に詰め込まれているので、名古屋の人も、もちろん東京のクラウドも気合十分で楽しみにしていて欲しいと思う。昨年のウルトラ以来の共演のYUUKi MCも帰国するし、何と言ってもドラムンベース界の覇者 Pendulumが再降臨ですから!! 後1週間 DJ AKiも自分をしっかり見つめて気合を十二分に溜め込んで挑むアニバーサリーなので、全員参加でよろしくお願いします。





2018-02-01

今週末は、Alix Perez 初来日!!


今週土曜日23日は、東京ドラムンベース・フリークの毎月のお楽しみ 06S をWOMBで開催する。今回のゲストアーティストは、dBridge主宰のExit Recordsを始め、自身のレーベル”1985 Music”を拠点に活動する ベルギー出身の Alix Perezが日本初来日!! そのミニマルかつ革新的な音で注目を集め、昨年のD&B Arena アワードにて最も飛躍した新たなレーベル賞を受賞した彼のレーベルとサウンドは、Exitの天才プロデューサー達である Skepticalや、Sam Binga等とのコラボレーション楽曲でその才能を開花したけどExit Recordsから突如現れ大きな話題をさらったユニット、Richie Brainsのメンバーの1人だったりもするが、昨年訪れたチェコの世界最大級のドラムンベース・フェスティバル”Let It Roll”で初めて会う事が出来た。”Let It Roll”はステージが8つもあって、全敷地内の全てのステージを歩くだけでも30分はかかる規模で、全ての出演者を見て体感するのは不可能だけど、丁度 Alix Perezが出演したステージに出くわして、おっ!この DJは中々面白いし、ヨーロッパのオーディエンスから大きな支持を受けるフロアーの盛況っぷりは、是非日本に招聘してみようと思わせてくれたプレイで、彼のサウンドは日本で紹介しないといけないなと思わせてくれたアーティストだった。そんな中、出演者が集うバックステージで、一休みしていると、AKiだよね?と彼から声をかけて来てくれた。初めて会った彼は、ドラムンベースシーンではあまり見かけないお洒落でスタイリッシュな出で立ちで、音楽以外の彼のレーベルからリリースされている、マーチャンダイズが即完なのも納得。話してみると日本に来たいという意欲も強かったし、人柄も物腰が柔らかいナイスガイで、初対面ながら好印象だった。
06S は17年に渡って毎年招聘しているアーティストはもとより、新しいサウンドを産むアーティストも積極的にブッキングしたいと考えていて、1年で多くても12組しか招聘出来ない中、チェコ以降直ぐにコンタクトをして来日してもらおうと動いたけど、ふたを開けると中々の売れっ子で、スケジュールの調整まで半年かかって念願の初来日が実現する。本人からもこの日を本当に心待ちにしているし、早く日本に行きたい!とメッセージが先週届いた。初来日でありながら、東京、大阪、名古屋の3都市ツアーが決定していて、彼に対する若い世代の日本のフリーク達の熱い注目を感じている。

昨年のチェコは、クラウドファンデゥングの支援によって訪れる事が出来て、自分が世界最大級のドラムンベースフェスで DJをする事が出来たのも自分にとっては掛け替えのないキャリアになって財産だったけど、今の世界のシーンで活躍し注目を集めるアーティストのプレイを体感し、そんな彼らと出会えてコミュニケーションが取れたのが物凄く大きくて、今年の上半期にブッキングすべきアーティストは、自分の中でほぼ決定している。極東の日本にいて無数のプロモが届く恵まれた環境は本当に感謝しているけど、やっぱり実際現地に訪れて自分の耳と目でしっかりと確かめて体感しないと全ての本質は分から無い。最近は、日本でも若い世代のDJやプロデューサーが成長し始めていて彼等の存在は大きく、今後のシーンを担って欲しいし、そんな彼等に DJ AKiが海外で見つけた新たな才能や音楽を今回の Alix Perezから感じてくれたら、自分としては嬉しいなと思う。雪が降ったりインフルエンザが流行っているけど、元気な人は冬の寒さに負けずに、Wombに遊びに来て欲しいと思います。

2018-01-30

Noisia & Theupbeats と貴重な1日


先日、Noisiaのフルメンバー3人と、The Upbeats2人と東京で出会う機会があった。The UpbeatsJeremyは、昨年 06Sに招聘したアーテイストで、以前はアンダーグラウンドを極めていた東京のドラムンベース・パーティー”Hang Over”に8回ほど来日した過去を持つニュージーランド出身の親日家で、今回はキックスタートという、クラウドファンディングで、””No Sleep till Japan”プロジェクトを立ち上げ、そこに集まったサポーターの支援によって来日した。彼とは昨年の チェコでのフェスティバル”Let It Roll”で再会して、年明けに日本に行くから東京で会おうとその時に聞いていたけど、まさかNoisiaのフルメンバー3人と来日するとは思っていなかった。オランダを拠点に活動する Noisiaのメンバーで約10年前に06Sに出演してくれた、タイスはロンドンのFabricでRam Nightに出演した際にも会ったけど、他の2人のメンバーには全く会ったことがなく、ヨーロッパであまりにもビッグアーティストになってしまったNoisiaに3人揃って会える機会は訪れないだろうなと思っていたけど、3人揃っていつかは会ってみたいと思っていた最後の大物達。以前からNoisiaの音楽は常に革新的でオリジナリティーが高く、好きだったけど、昨年リリースされたフルアルバム"Outeredge"は、驚愕の大傑作で正直かなり意識を持って行かれた音揃いだった。そんな信じられない音を産み出すと言われている Noisiaのニックは、絶対的に Noisiaのサウンドの核で、Audioが来日した際に 彼は別格のプロデューサーだと言っていたし、Ed Rush & Opticalも当時、彼等のスタジオに訪れた事があったと話していた。1流のアーティストが一目を置く、他には無い独特な世界観のソニックリーかつ重厚で最上級の音を産み出す男がどんな人なんだろうと多分に興味を持っていた。
そんなNoisiaが運営するレーベル”Vision”から10年に1度のアンセムと称される”Dead Limit”を共作でリリースしたThe Upbeatsは、以降ヨーロッパで絶大な支持を受け、Let It Rolllでもメインステージのアクトとして出演していたけど、そのJeremy から来日直前に連絡が来て、東京にステイする機会も3日と短いけど、時間があったら会おうと連絡がきて、自分の予定を動かしても必ず会わないといけない人たちだったし、コンタクトしてくれた彼のおかげで、Noisiaの3人と初対面することができた。そんな神レベルで崇拝するニックにスタジオを構築する様子もずっとfacebookで見ていたし、その経緯や、なぜあれだけのサウンドを生み出せるのか?等、直接本人と話せたのは自分にとっては神との対話のようなもので、本当に貴重な時間だった。予想外だったのはもう1人のNoisiaのメンバー、マーティンは、実は、オランダのEDMアーティスト、DON DIABLO の楽曲を手がけているらしく、実はここ数年のEDMシーンにも関わっていると聞き、彼等の音楽性の懐の深さにも驚かされた。3人それぞれの個性が全く違うけど、本当に優秀かつ研究熱心で、経験が全てでそれらを積み上げた結果があるからこそ今のポジションがあると語っていた言葉が心に深く響いた。東京滞在の最終日、彼等がステイしていた西麻布からほど近い、六本木のお蕎麦屋さん HONMURA AN で楽しいランチをして、明治神宮で参拝の礼儀をみんなに教えて上げて、素直にお参りをすると、気持ちがスッキリしたし、日本を好きになったと言ってくれたのは嬉しかった。

翌日から、日本の有名バンドもレコーディングで使用する、伊豆にあるビンテージの機材が充実したスタジオに2日間ステイして、産み出された彼等の楽曲は早く聞いてみたいし、彼等と会えたことはこの上ない幸せを感じた。今後の自分の活動に対するモティベーションが高まった東京での貴重な時間だった。近い将来彼等が06Sに出演してくれるのも実現できると思うので、その時は、本当にお楽しみです。

2017-09-22

Ultra Music Festival Japan 2017

9月18日、日本で最大にして最も勢いがあるフェスティバル”Ultra Music festival Japan 2017”の3日目最終日のライブステージに出演した。3日間で12万人が集結したこのフェスは、初日2日目と台風に見舞われて大雨の中の開催だった2日間が嘘のように、最終日は朝から秋とは思えぬピーカンなお天道様が登場。20年間屋外でDJをする時に、自分のDJの時間帯に1度も雨が降ったことが無い自分としては、当然晴れると信じていたし、むしろ暑すぎるその夏日なお天気は、DJブース内の体感温度が非常に高く、子供の頃に風呂でのぼせたり、中学生の頃に激しく走りこまされて失神寸前だった部活を思い起こさせるような状態だった。台風をも吹き飛ばす晴れ男伝説はまだまだ終わらないし、何度も言うけど、ここまでくると屋外フェスを計画している方々は、てるてる坊主代わりに、DJ AKiをブッキングした方が良いですよ!と言いたい。

有難いことに UMFとはご縁があって、初めて2013年の韓国のUMFに出演して以来、2年振り4度目となった今年のステージから、余韻と興奮が冷めやらぬまま3日が過ぎたけど、今回受けた経験は今後自分が進む道が何処に向かい何をすべきか、明確にその方向性が見えた掛け替えのない経験になった。

今年の夏は、自分にとって大きな流れがあって、先月チェコ共和国で開催された世界最大級のドラムンベースフェスティバル”Let It Roll”に出演するために、クラウドファンディングで”Let DJ AKi Roll”プロジェクトを立ち上げて、多くの方々から支援を受け、Shimonが主宰するレーベル”Audio Porn”のステージに立つ機会をもらった。ヨーロッパのシーンの現状を目の当たりにし、その規模感と音の振動を身体全身に受けるサウンドシステム、そしてオーディエンスの音に対する真剣さ、スマホなんていじらないでひたすら楽しみ尽くすそのアティテュードに圧倒されて、自分が今まで信じて愛して来たドラムンベースの価値観がひっくり変えるような、とてつもない経験をした。当たり前なんだけど、フェスでDJをするという事は、クラブでDJをする事と似て非なる行為であると多分に学び、自分としては、チェコでの時間から UMFまでの一連の流れはずっと続いていて、着地した最終地点が、お台場の会場だった。
DJキャリアが20年を超えて、自分の人生の半分近い時間を費やし、振り返ると良くもこんなに長く継続して来られたなと、自分でも思うけど、今回の UMFでは、より冷静に、そして激しく、今まで信じて来た音、そしてヨーロッパで体感し、新たに産まれ変わった自分を表現する事が最大のテーマで、その為に考えられる演出の為に最強の布陣でステージに挑んだ。

まずは、長年の相棒である YUUKi MC。彼は現在ノルウェーに移住して1年が立ち、共にステージに立つ事が当然のように困難になって、この1年はYUUKiが居ない状態でステージに立ち続けた結果、彼がフロアーをどれだけコントロールしてくれていたのか、身を持って知って、その存在の大きさに改めて気づいていたけど、今回はこのステージの為にノルウィーから、フェスの当日に帰国してくれた。久しぶりに長年の相棒が一緒にステージに立ってくれるその安心感は精神安定剤のようなもので、いつもの自分を保てる大きな助け舟になってくれた。そして、チェコにも同行してくれた VJのYAKO君。彼は長年自分のレジデントパーティーである 06Sに、15年以上通ってくれて、どんな映像演出が DJ AKi及びドラムンベースにとって大事で必要か知り尽くす VJで、今では 06Sでバイマンスリーで VJをしてくれて居て、この日の映像演出の為に新たな映像を製作してくれた。そして、日本を代表するライティングマスターの AIBAさん。もう説明無用なプロ中のプロである彼は、17年近く照明をコントロールしてくれる心から信頼出来る人で、隣のエリアだったレジスタンスの照明演出担当だったにも関わらず、DJ AKiの時間帯にライブステージに乗り込んでくれた。また、今回はいつもの 06Sの最強メンバーに加え、シークレットゲストとして新たに UMFのステージに参戦してくれたのが、只今、フリースタイルダンジョンで2代目モンスターとして熱い注目を集める MCの ACE君。実は彼とは2回 Tokyo Street Collectionというイベントで、WombとageHaで共演し、その鉄の心臓から繰り出すマイクパフォーマンスでコントロールするフロアーの掌握力、Hip Hopの MCでありながら、ドラムンベース MCとしても、面白い化学反応を起こすスキルと、ステージの立ち姿の貫禄を強く DJブースから感じていて、また共演してみたいと思っていたアーティストだった。今回はライブステージに出演だったのもあって、長年の相棒の YUUKiに加え、ACE君がステージに立ってくれたら、更にライブ感が増して新しい結果が産まれるとイメージして、自分から直接彼にオファーをすると、出演の承諾をしてくれた。

そして、ACE君が登場の際にプレイしたオリジナル楽曲を長期間に渡って製作してくれた GAKちゃん。チェコにも同行してくれてドラムンベースの真髄を体感した彼との音源を、より本物の UKサウンドに仕上げてくれた、レジェンドと呼ぶに相応しいプロデューサー SHIMON。これだけ役者が揃えば、後は自分の仕事をするだけ。45分間の短い出演時間だったけど、より濃縮されたバイブとフローを生み出すであろう、フェスでの DJはこうあるべきだ!と思うセットを何日もかけて塾考した。

DJ AKiは毎月23時から朝の5時まで6時間セットを Fai青山で開催しているパーティー”Jupiter”で、UMF2日前に、その考え抜いたセットをぶちかまして、強い手応えを感じ取った上で、更にセットを微調整してステージに挑んだ。正直、今回のライブステージは、バンドがメインだったから各出演者の転換時間が30分ほどあって、音が止まる状況からスタートする状況で、そこに関してはどうなるのか?当日を迎えるまで全く想像ができなかったし、UMFというフェスに初めて設置されたライブステージで、今の自分がどういった形で乗り越えられるか、自分がどれだけの運を持っているかの腕試しで、全く響かない可能性もあったし、最高の結果が生まれるかも知れないし、とにかく半信半疑の玉砕覚悟でステージに立ったのは素直な気持ちだったりもする。しかし、今回の UMFでは媚びる事なく自分が信じる音と共に、最強布陣で挑んだおかげで、いつものように全く緊張や気負いすることなく、DJを開始した。

スタート前は、ほとんどフロアーに人が居なかった開始直後から、時間が経過すると続々と人が集まって来て、ブースからは誰か分からない程遠くで、激しく踊る人たちが数え切れないほど居て、音と映像、照明、MCが三位一体になって、爆発力が産まれた。フロアーから跳ね返ってくるバイブを、ガッチリと掴んで、冷静にコントロール出来た事は、チェコでの時間を経験したのが大きく、今までの自分とは違うサイズ感や心境によって乗り越えられたのが、何よりも大きな収穫だった。そして、一切リハーサル無しでのぶっつけ本番だったにも関わらず、長年に渡って多くの時間を共に過ごしたチームの阿吽の呼吸は、DJ AKiの意図を言葉なくして感じ取ってくれるプロフェッショナルなメンバー達のおかげで、台本が無い大舞台で逆に緊張感が産まれて、よりライブ感が高まったのは間違いない。DJという職業は、フェスのような屋外の大きな場所で1人で出来る表現に限界があって、周りでサポートしてくれる人々がいてくれるからこそ、DJのみで出来ることの表現力との大きな違いが発生して、彼らが居てくれたからこそ今回のステージが完成した。自分は本当に優秀な人々に囲まれて、恵まれていると改めて心に沁みる時間になった。

もちろん、この日を目指して UMFに足を運んでくれた人々のサポート、 今回の出演機会や手厚いホスピタリティーを与えてくれた、AVEX及び、UMF関係者には多大な感謝と共に、この経験を糧に更に飛躍したいと考えている。長いようであっと言う間だった20年のDJキャリア。今はまだ夢の途中。今回の UMFを新たなスタート地点と捉え、DJ AKiはネクストレベルへ踏み出すので、これからもよろしくお願いします!! 

Massive Shout to : Fukagawa (Avex), Takeo,Itti (High Concept), Sabi,K2hg(9B), Momoi,Keisuke,Kana(Womb), Fai Aoyama , Seigo Kamiyama(3 faiths DJ School)


2017-06-07

熱狂と愛に満ち溢れていた...


数え切れないほどの人達の愛に満ち溢れて、そんな愛に包まれながら、心から幸せだと思える充実した瞬間が幾重にも波の様に押し寄せる感覚を味わえる人生は、例えようも無く光輝いていて本当に尊く素晴らしい。先日の我が愛すべきホームグラウンド Wombでの 06S 16周年記念パーティーは、困難にくじけることなく、初志貫徹の決意と精神を持って頑なに貫き挑んできた想いが、新たに大きく花開いたと実感した煌びやかな空間と、高速グルーブで一気に駆け抜けた時間だった。全てが最高で最強過ぎて、3日過ぎた今でも余韻が体内の隅々に残っている。未だ魂が戻っていない状態の中、16年間の山の様な記憶を振り返りながら自分を見つめ直している。

自分の人生においてドラムンベースという音楽は、切っても切り離せない、体や精神の大部分を支配していて、自分からこの音楽を取り除いてしまったら何も残らないほど、どっぷりと深く広く浸かり、測りし得ないほどの長い時間をかけて、ドラムンベース及び DJという1つの生業に対して真剣に向き合ってきた。流行やファッションでは無いその魅力に没頭し夢中になりながら、自分の居場所や生き方を見出そうと常に前向きに、この音楽と歩んできた20年。その間の16年間を06Sへ費やしてきたと考えると心底感慨深い。明確なのは、自分たちが表現したい欧米にも負けないパーティースタイルや本物のクラブパーティーのあり方を探求してきたのは間違い無いし、1人でも多くの人にその魅力を伝えるんだ!と強く熱い気持ちと共に、ドラムンベースという音楽に拘りを持って、心からやりたい事を真剣にやる! という信念は、ブレて無かったと改めて心に突き刺さった。


Wombが爆発寸前だったあの熱狂的で突き抜けたパーティーバイブは、日本中のクラブパーティーの中でも正直そんなに存在しないと思う。そこには16年という長い年月が凝縮されていて、およそ200回弱に及ぶ 06Sを、毎月少しづつ試行錯誤しながら、東京のドラムンベースアイコンとして育ててきた愛が積み上がった結晶であって、全て06Sに関わってくれる1人1人が本気で1つになったからこそ産まれた賜物。まだまだ終わらない、むしろ新しく始まったと思える、東京ドラムンベースシーンの勢いと底力が壮観過ぎた。常日頃から暖かい気持ちと愛を持って応援してくれる熱いドラムンベースを愛する人たち。全くパーティーとして成立しなかった黎明期からサジを投げずに 06Sを16年という長い年月をかけて成長させてくれている Womb。今回既に決まっていたブッキングを動かしてスケジュールを調整し、このアニバーサリーの為に来日してくれた Pendulum の Elfornet と Mc Verseとの友情。真摯に取り組んで 06S のステージに立ってくれる DJ とVJ、Lighting。そして、家族同様にいつも背中を押してくれる、心から信頼出来る仲間達。いつもいう事だけど、DJ は1人では何も出来ない愚か者。でも、沢山の愛に支えられると、こんな愚か者でも人に喜びや楽しみ、音楽の素晴らしさを伝える伝道師になれると思えました。色々と書きたい事があり過ぎて、1冊の本になってしまいそうだから、今回は多くを語らずに、全ての想いを大切に心に保管しておきます。とにかく今は、弾けそうな感謝の気持ちと共に、自分の活動をより活発に行って、もっともっと多くの人たちに愛を返して行きたいです。心からありがとうございました!!!


2016-08-02

DJ AKi STREAM_06S特別ご招待枠応募方法変更のお知らせ

もう6年近く配信している、06S開催2日前の生番組”DJ AKi Stream”を、昨月から facebookでテスト配信をした。以前のブログにも書いたけど、結果90分の番組の再生数がアーカイブ視聴も混みで約8800、シェア60、コメント570、いいね数約400強、リーチ数が48,000と、想像以上の数字になって、facebookライブ配信の可能性と拡散力、DJを生配信する意味を改めて強く思い知った。今では、この映像と共に配信する DJ AKi STREAM、トークがメインのJupiter Radio、そして、block.fmの Basstech+と毎月3本のラジオ番組を生配信している。なぜラジオをやるのか? そもそも自分の DJ活動の根幹は、1人でも多くの人達にドラムンベースの魅力を伝えたい、また DJ AKiってどんな人でどんなキャラクターなのか?を知って欲しいというシンプルな想いや欲求があって、各ラジオのタイムラインで、常日頃からサポートしてくれるみんなと交流出来る大事な場所として、ラジオ及びストリーミングは、自分にとって大きな意味がある活動拠点だったりする。そして、当然1人でも多くの人に聞いて欲しい。

今週木曜日はいつものように、DJ AKi STREAMを生配信するけど、毎月行っていた06Sへの5組10名様の特別招待枠の応募方法を変更するのでお知らせします。今までは、twitterにキーワードとハッシュタグ#06Sを、tweetしてくれた人達の中から番組終了時に抽選会を行ってきたけど、今月からfacebookで生配信する動画をシェアしてくれた人達の中から抽選します。DJ AKi STREAMの特別招待枠で当選して、06Sに足を運んでくれて、ドラムンベースにはまって、それ以降も、06SやJupiterに遊びに来てくれるようになった人や、実際にドラムンベースDJを初めた人も実は沢山存在していて、毎月10名の招待ながら、わざわざ応募してくれて当選し遊びに来てくれる人達は自分にとって本当に大切な存在。応募方法が変更しても、これからも応募してくれて DJ AKi STREAM及び、06Sのパーティー情報の拡散をサポートしてくれたら、心から嬉しいです!!


そして、今回のDJ AKi STREAM応募者の中から当選者をご招待する06Sが、8月6日今週土曜日!! 既に16年目に突入して、自分にとっては掛け替えのないライフワークである06S。今回はVIRUS RECORDINGSをOPTICALと共に主宰するイギリス・ドラムンベース界の暗黒の帝王、ED RUSHが登場する。冷静に考えて06Sを開始してから最も自分に影響を与えてくれた DJは誰なんだろう?と考えると、およそ14年前、06S開始2年目にMC RYMETYMEと来日してくれたED RUSH のDJプレイに大きな衝撃を受けた記憶が今でも鮮明に残っている。ダークでハードコアでありながら、DJとしてのグルーブをしっかりフロアーに伝える術を知っている彼は、ダブルドロップの嵐というよりも、ロングミックスでしっかりと展開を作って、フロアーのテンションを絶妙にコントロールするそのプレイはドラムンベースを知り尽くした安定感と圧倒的な音で、自分が向かう方向性や音楽性はこうあるべきだと指標を示してくれた。昨年の 06Sでのプレイも圧巻で、2015年に06Sに出演してくれたベストDJだったと素直に思う。そんなED RUSHだけど、本当にチャーミングで優しい人で、可愛い天使のような2人の女の子の父親でありながら、ポーカーマスターで、勝利したマネーでレクサスを購入した逸話を持つ生粋のギャンブラーな勝負師。ほぼオリンピックと同じ周期で、4年に1度位の頻度で、神アルバムをリリースしているけど、昨年リリースしたアルバム”No Cure”は、90年代を彷彿される王道系のドラムンベースでありながら、サウンドクオリティーが最先端で非常に高く、4年くらい時間が必要なのも納得。丁度昨年9月にリリース前のアルバムを送ってくれて、その作品性の高さに感激して、UMF直前に既に出来上がっていたセットに彼らの新曲を重要なポイントに配置して組み直した。そして、更に ED RUSH & OPTICALを改めて崇拝した。現在ヨーロッパを牽引している NOISIAも最も影響を受けたアーティストに彼らを挙げているのも激しく同意するし、現在の AUDIO の活躍も VIRUS無くしては語れない。8月は正に夏真っ盛りで、クラブよりも海に行く!って気持ちは重々承知だけど、チェコの世界最大のドラムンベース・フェスティバル”Let It Roll”に出演したばかりの ED RUSHは、間違いなく見逃せない DJであると、ここで更に強く念押ししておこうと思います。


2016-07-23

音楽の都ウィーンレポート


7月7日七夕から、3泊5日の強行スケジュールで、約3年ぶり4度目となった音楽の都ウィーンへ訪れた。今回の旅の大きな目的は、オーストリアの首都ウィーンのドラムンベースシーンを牽引する、MAINFRAME RECORDINGS 主宰、DISAZTことダニエルのパーティーが14周年を迎え、そのアニバーサリーパーティーへ招聘してくれて DJをするミッション。しかも、3日で3ギグという中々過酷なスケジュール。過去3度訪れたウィーンのうち2回は、BEATPATROLという大型フェスティバルのドラムンベース・ステージに出演させてもらい、その規模とヨーロッパのダンスミュージックフェスティバルの現状を体感する貴重な時間を過ごし、オーストリアで高い志を持って、シーンに貢献する彼の熱意に共感し、そこからウィーンとのご縁が続いている。

東京成田から11時間のフライトをへてウィーンに到着したのは、夕方の16時。不幸な事に、ダニエルは前週に不慮のアクシデントで、左肘の腱を断裂して車の運転が出来ず、代わりにドライバーのベネが迎えに来てくれた。いきなり懐かしい顔のお迎えは嬉しい。ウィーンは空港から市街地が比較的近く、程なくホテルに到着すると、早速ダニエルから連絡があって、今夜はEUROの準決勝フランスvsドイツがあって、観戦したいからパーティー前に一緒に見ようと誘われ彼の家に到着すると、早速ゲーム開始。用意してくれたディナー中に、フランスのPKが決まると、街中から大きな歓声が沸いた。ヨーロッパの人々にとってEUROはお祭りで、みんなが観戦していて、彼もドイツに50ユーロ賭けてるんだと言っていた。試合が終了して、1日目のパーティーが開催されるベニュー”FLEX”へと向かった。いかにもヨーロッパな佇みで、沢山の人が賑わう川のほとりに位置するFLEXは、ウィーンの老舗クラブで、到着すると木曜日とは思えないほどフロアーはパンパン。バックステージに行くと、VIPER RECORDINGSに所属するKOVEN 2人がこの日のメインアクトで、初めて彼らと出会った。KOVEN前の良い時間にDJを始めると、満員のフロアーの反応が信じられないほど良くて、上げれば上げるほど、フロアーのテンションが高くなって、ウィーンってこんな感じだったかな?と思いながらも、NOISIAの楽曲で、ここまで過剰に反応するのか!?と正直驚いた。1時間終始がっつり掴めた手応えがあって、3年で随分シーンの様子が変わったなと思いつつ、ダニエルがかなりDJが良かったから、土曜日のアニバーサリーは、メイン前の重要な時間帯にDJしてくれと、いきなりタイムテーブル昇格。そして、やる気が更に高まった。
翌日2日目は、以前訪れたことがある、湖のほとりにあるダニエルのご両親の家でお昼からバーベキュー。今年の夏の初めてのBBQがウィーンになるとは想像も出来なかったけど、ビールから始まって、白ワイン、シュナップスというオーストリアのハードリキュールのショットの連続投下で昼間からベロベロで時差ぼけも伴って撃沈。オーストリアの母の味はとても美味しく、最高のランチで満腹になり、湖でお昼寝してから、ウィーンから車で約2時間のヤッブという町に移動。到着すると、そこは、Disco Excaliburというどう見てもいわゆるディスコ。こんな感じのベニューで、ドラムンベース大丈夫なのか?と思いつつも、ここもフロアーのテンションの熱さが、どっから見ても非常に良くて、むしろ上げなMIXと曲を求めているフロアーが意外。日本のディスコでここまでハードなドラムンベースをプレイしたらみんな帰っちゃうでしょ?の真逆。その感覚が嬉しくもなんでここまでドラムンベースに対するオーストリア人の反応が良いのか?謎なまま、再び2時間車に揺られてウィーンに戻って、翌日の本ミッションに備えた。

ウィーンに到着して間もなくその夜にDJをして、翌日は往復4時間の車移動をしてDJの流れで、あっという間に3日目に突入すると、それは当然疲労が。。。この日の出演者で集まるディナーまで、じっくりと睡眠を取って、この2日間で感じたオーストリアの人々の反応を思い出しながら、選曲とMIXを考え直し最終的な調整をして、データをUSBに移行して気合十分でディナーに向かうと、ニュージーランドの古株プロデューサーTREIと、ロシア人ながら、RAM RECORDSからのリリースで、一気にその名をシーンに轟かせたTEDDY KILLERZ。そして、CAMO & KROOKEDに続き、オーストリアのシーンで頭角を現し、この日のパーティーのメインアクト”MEFJUS”等と食事をして、世界各国のドラムンベースシーンの現状を沢山聞くことが出来て、現状を把握出来た。皿よりも大きい老舗オーストリア料理屋の郷土料理、シュニッツェル & クランベリーソースも美味しくて、みんな残しているけど、完食して、この大きさのシュニッツェルを全部食べたやつ初めて見たよと驚かれながらも、食べないと良いプレイは出来ない!と考える自分としては、十二分に満足な食事が取れて更にテンションが上がって、この日の会場、ウィーンアリーナへ到着。まだ24時前にも関わらず、そこは人、人、人。何と3,000人のクラウドが待ち構えていた。正直ダニエルのパーティーMAINFRAMEに3年前に出演した時の規模感は、ほぼ06Sと同じサイズだったのに、この数年で3倍以上に膨れ上がっていた。この事実は正直衝撃的で、分かりやすく例えて言うならば、06SをageHaのアリーナで開催してフロアーも通路もパンパンになっている状況。聞くこところによると、この現象はヨーロッパ中に起こっていて、各クラブパーティーや、ドラムンベースに特化したフェスティバルが各国で開催され、何万人も人が集まる盛り上がりで、数年前には考えられなかったけど、確実にヨーロッパでのドラムンベースムーブメントは、他ジャンルを凌ぐ勢いをみせているらしい。フロアーには3,000人の熱いフリークたちが待っていると考えただけで、武者震いがしたよ。TreiからDJをパスされて、出だしからスタートダッシュを完璧に決めると、フロアーは大爆発。過去2日間の各クラブでの反応から、とにかく攻めて攻めて攻めまくるほど、お客さんが喜ぶ姿が印象的だったから、休みを出来るだけ与えない再構築した1時間セットでそのまま駆け抜けた結果、各所からかなり高い評価をもらえて、今回のウィーンは来るべきしてきたんだ!!とジワリと心にしみる程感動的な時間が過ごせた。本当に自分が愛する音楽を、真剣に完全アウェーのヨーロッパでプレイし、その音や自分のDJに完全にスマッシュされて、信じられないほどの人たちが狂喜乱舞する光景をDJブースから眺める快感。今回のその快感は今までにない、完全に新たなステージへと自分が足を踏み入れてしまったんだと、その現実を身をもって知った。なぜここまでこの短期間でシーンが拡大したのか?それは自分のパーティーやシーンを拡大させる為に大きな要素で最も知りたいポイントだから聞いてみると、やはりヨーロッパ出身の優秀なプロデューサーが何人も現れたこと。もちろんこの日のメインアクトは、MEFJUSだったが、彼はある意味ローカルスターで、外タレでは無い。そこがやっぱり大事なポイントだし、オランダの王者、NOISIAが驚異的にシーンに与えている影響力がかなり強いそうだ。そして、REDBULL発祥の地はオーストリア。MUSIC ACADEMY等に代表される音楽を強力にサポートする企業が目の前にいるのも大きいらしく、ダニエルのレーベルの曲はRED BULLのAPP内で全カタログ聞けると言っていた。聞いて思ったけど、正にそれらの要素は日本にかけているところで、数多くのローカルスター出現は、切っても切れない話で、日本でも強化すべく、また自分のレーベルを再開しようと思ったし、今回のウィーンの旅で学んだことは非常に大きかった。最高の舞台を与えてもらって、DJプレイ自身も覚醒したから、DJとして自分はヨーロッパでやっていける!と確信と自信が持てたのは、とても意味があり、もっともっと海外に攻め込んで結果を出していきたい欲求が高まっている。今後は、自分がやるべきことを更に極めて、海外を攻めていこうと決意したので、遠征組は海外渡航用の資金を貯金し始めてくださいね。



2016-07-06

グアムレポート _ Electric Island Festival 2016

人は過去の経験によって、未来の自分の身に起こりえる事柄をイメージし、その想像に伴った状況に最善の形で対応出来るように、自分がすべき案件を実行する生き物である。自分の仕事はDJで、演者として過去20年のキャリアで、全くぶれる事なく、そんな想いと共に、フロアーに足を運んでくれる人々に対して自分のベストを尽くすべく、目の前で待っている1つ1つのギグと真剣に向き合い挑んで来た。しかし、時に自分の想像を遥かに超える想定外の現実が待ち構えている事もあって、大きく感情を揺るがされ、良い時も悪い時も想定外な状況が心にダイレクトに刺さる、そんなエモーショナルな感覚が好きな上に、自分が知り得ない場に足を踏み込む行為自体が病みつきになっているから、この仕事を継続しているのかも知れない。このブログを書いている10日前に、1年ぶり2度目のグアムに訪れ、Electric Island Festival 2016(以下EIF)に出演したが、グアムで感じ取った今回のこの感情の揺れは、正に想像の範疇を遥かに超える壮絶な経験になった。

ご存知の通り、グアムは日本から最も近いアメリカで、成田からわずか3時間のフライトで到着してしまう近距離な、とても利便性の高い南国の島。沖縄に飛ぶような時空間なのにも関わらず、入国の際にESTAを取得したり、当然パスポートも持参しないといけない海外。昨年初めて訪れて、ニューヨークに長年住み続けてしまった自分としては、こんなアメリカが存在するんだなと、3日ながら滞在して知った。そんな短時間ながら経験したグアムでの時間によって、今年訪れるグアムでは自分が何をすべきか出国数日前から昨年の時間を思い起こしながら考えていた。EIFは過去にグアムで4回ほど開催されたフェスティバルで、WOMBがコラボレーションする事が決定し、そのフェスティバルの前夜祭、アフターパーティーに出演させてもらって、自分が出演した舞台は、EDMがメインのフェスティバルでは無くて、小さなクラブやビーチパーティーだったけど、今年は有難い事に、EIF自体が2日間に拡大して、1日目のメインステージが、BASS MUSICを軸に開催され、そのステージのトリとして出演オファーが届いた。正直な所、果たしてグアムのダンスミュージック・フェスティバルで、ドラムンベースが受け入れられるのか? 全く想像が付かず、1日目の最後の時間帯は、メインステージであっても、フロアーに誰も人が居ない可能性大なリスクを伴うオファーであったけど、昨今のアメリカやヨーロッパで起こっている、BASS MUSICのムーブメントを信じて、媚びずに自分がやりたいパフォーマンスを悔いが残らないように、全力でやり切ろうと心に決めていた。しかし、出国前日は、朝方までDJ AKi STREAMのfacebook配信の検証をしたり、もちろんグアムでのセット組みに時間を費やして、一睡もせずに飛行機に搭乗し、わずか3時間のフライトで十分な睡眠も取れず、夕方にグアムに到着してからも、前乗りしていたスタッフ達と合流し、深夜1時半からの出演まで、わずかな仮眠と、食文化が乏しいグアムの食事を胃に押し込んで、会場へと向かった。
ベストコンディションとは言い難い状況で会場入りしたけど、今年のEIFは、会場がレースサーキットへと場所が変わって、昨年よりも高台に位置する環境には、心地良い風が流れていたけど、夕方からパラパラと雨が降り、サブステージや、VIPエリアに人が溜まっていたのもあって、早めに会場入りした際は、メインステージのフロアーにはそんなに人が居なかった。でも、次第に雨も収まり、時間が経つにつれて徐々に客足も増えてきた。久しぶりの海外での屋外フェスティバルの雰囲気も楽しみつつ、昨年お世話になったEIFクルー達との再会を楽しんでいると、あっと言う間に自分の出演時間になって、ステージに立った。いつもの06Sでのプレイのように、勢いに任せスタートダッシュを試みると、こんなに人が居たかな?と思うほど、フロアーに人が集まってくれて、次々にドロップする曲とMIXに対する反応が信じられないほど良くて、自分のコンディションなんて、全く忘れてしまうほど、テンションが高まり、フロアーは、昨年出演した大型フェスティバルUMF JAPANやRe:Animation 8のDJで感じ取った感覚を鮮明に思い出すような、DJブースからは数え切れない人が狂喜乱舞するフェスティバルならではのバイブ。フロアーから跳ね返ってくる波動の勢いが凄まじく、グアムでこんなにドラムンベースが刺さるのかよ~!と思いながら自分のDJタイムをかなり満喫させてもらった。そして、一瞬に感じるほど90分のセットを終了すると、1日目のフェスは終了し、程なく別テントで、お疲れのビールを飲んでいると、怒涛のスコールが。もうこのタイミングで雨かよ!と思うほどの豪雨に見舞われたが、いつもの通りDJ AKiは、一滴も濡れる事なく、帰路のバスに乗れるという奇跡が再び。グアムでも晴れ男伝説再びだったので、本当に悪い事は言わないですが、屋外フェス企画中の方は、是非てるてる坊主の代わりにDJ AKiのブッキングをお勧めしますw


グアムは、アメリカだし、このグアムのフェスの運営がLAのチームだったりもするので、DJの反響が凄まじく良く、LAやハワイのプロモーターからも、声をかけてもらえて、アメリカ本土に上陸する日も、そう遠くなさそうだ。結局はどれだけ本領を発揮し、結果を残し、どう評価してもらえるのか。DJは1発1発のギグを真摯に向き合って、常にど真ん中に直球を投げ込むのが、最も大事だと改めて痛感した。そして、心から嬉しかったのは、DJ AKiを常に全力で応援してくれて、地方遠征にも応援に来てくれる、ケイコ会長と、サオリン副会長がグアムまで駆けつけてくれた事。もう彼女たちのパッションに感動だし、異国の地で見たDJ AKiを更にサポートしますよ!と言ってくれたのは、彼女たちあってのDJ AKiだと更に感じました。彼女たちを筆頭に、もっともっとそんなサポーターが増えてくれたら幸いだし、これからは、自分のエゴでは無く、みんなで作り上げるプロジェクトをより強化し、もっともっと海外に進出したいと、心に強く決意したグアムでした。


2015-11-07

リアニは完全未来型フェス

まだ見ぬ人々の前でDJをして、自分の大好きな音楽の魅力を知ってもらいたい。そんな想いで長い時間DJをコツコツと続けているけど、先週日曜日に開催されたRe Animation 8(以下リアニ8)は、いつも遊びに来てくれる人々以外にも、今まで DJ AKiを見た事が無い沢山の人達にDJを見てもらう最高にエキサイティングな機会になった。会場は、中野区役所前とサンプラザ中野前の広場。もちろん昼間のデイイベントで、入場無料のフリーパーティー。フェスティバルの運営費は、クラウドファンディングで約500名からの寄付が集められ、運営スタッフはボランティア。今まで聞いた事や例の無いこの企画自体がとにかく画期的で素晴らしく、このプロジェクトに賛同し、支援する人達の愛が凝縮されたフェスティバルで、本来多くの人達が集まって祭りを楽しむ人間のプリミティブな部分から湧き上がる素直や気持ちや形、これからのフェスティバルが向かうであろう未来を強く感じた。音楽的な側面や集まっている人々の多くは、所謂オタクと呼ばれるジャンルで、日本を代表する文化であるアニメーションに関わる声優さんや、音楽家、またオタクシーンやサブカルのフィールドで活動するDJ達が集結していて、そもそもこのフェスティバルから自分に声がかかった事がとても興味深く嬉しかった。

自分も日本人に生まれただけに、当然のようにアニメーションを沢山見て、様々なゲームをして育ったから、自分もオタク的要素を多く含んだ人間で、オタクと呼ばれる人々や、そのムーブメント、カルチャーに対して素直に肯定的で、むしろ彼等の自分が好きな物に対する誠実で生真面目な考え方や人間性、生き方は、とても好意的で、オタクの聖地秋葉原のMOGRAでDJを年に1度DJさせてもらっているだけに、その熱量は身をもって体感しているけど、リアニはその規模とフェス感が、ある意味9月に出演した最大の商業的フェスティバルUMFとは真逆で、その手作り感や暖かみが凄く印象的で微笑ましく、あのフェスが現実的に開催出来ている事が奇跡的で素晴らしく、DJをしていてもかなり心地良かった。

DJオファーをもらってから、アニソン満載のフェスティバルでどんなDJをするべきか?熟考したけど、オタクな人々の勤勉な性格によって積み上げられている音楽的知識を刺激したかったし、こんな時こそ、よりDJ AKiやおよそ15年続く06S らしさを表現したいと考えた。最新で最先端な音であっても、出来るだけ伝わりやすい楽曲を50分に40曲選び抜いて凝縮したDJセットは、1曲1曲手に取れるほど反応が良かったし、むしろその反応の良さが想像以上で、MIXを繰り広げる度に、フロアーの揺れが増していってあっと言う間に50分が終わってしまった感覚だった。そして、今までに未体感だった経験を与えてもらったお陰か、DJセットの最後にテンションが高くなって、MOGRAの門番で、元WOMBのセキュリティーだったドラムンベースが大好きなヤスさんに、幼少期の頃に父親にしてもらった以来の肩車をしてもらってフロアーを練り歩いてもらって最高に楽しかった。ラグビーで鍛え抜いた巨漢のヤスさんの乗り心地は、安定感ある高級車のようでクセになりそう。御神輿に乗る祭り好きな近所のおじさんみたいなったけど、記憶に残るモーメントでした。

リアニ8の関係者や、参加してくれたみんなに感謝しつつ、リアニ8の明るい未来に大きな期待をしています。そして、これからもDJ AKiは躍進していきますので、応援よろしくね。


2015-09-28

LOCO DICE(神)に選ばれた!!

長年に渡ってワールドワイドにDJやダンスミュージックカルチャーを紹介するメディア”MIX MAG”。そのメディアの企画で、世界をまたにかけて大活躍する大人気 DJ、DESOLAT主宰、LOCO DICEが選ぶ5人のアーティストに、なんとDJ AKiをピックアップしてくれた。これは本当に信じられ無い事件ですよ。LOCO DICEは、男気溢れる無骨なキャラクターで、ストリート感満載な HIP HOPで培われたDJスキルは驚愕。トラクターのターンテーブル使いで、サイクループやエフェクターを駆使して繰り出す世界観とジャーニー、グルーブ感は、正に神レベルで、個人的には4つ打ち界で世界ナンバー1と呼ぶに相応しいDJ。そんな憧れかつ最もリスペクトするDJが、俺の事について、こんなコメントをくれるなんて、この上なく光栄で最高に喜ばしく感動的な話だ。彼は4つ打ち界で、ぶっち切りの実力とグルーブを誇っている新たな帝王で、ドラムンベースとは正直ほど遠い存在だけど、ジャンルは違ってもちゃんとトップランナーにDJとして評価され、見ていてくれたと思うと、こんなに嬉しい話は無い。更に気が引き締まって、もの凄く勇気と自信を与えられた。これを糧にもっともっと精進して、励んで行く所存です。Massive Thanx to Loco Dice!!!!!

"A very good friend of mine from Tokyo. He's a huge drum 'n' bass DJ out there. An institution. We met when I toured Japan around eight years ago and while I don't listen to a whole lot of d'n'b I know what I like – and I love Aki. He's not afraid to include elements of techno and rave with his selections. He thinks outside the box and finds different ways to communicate with the crowd. Every time I see him play he makes me think about exploring different genres and sounds."
(翻訳)
TOKYOの仲の良い友人。DJAKiは日本のドラムンベースの有名なDJ。8年ほど前に日本にツアーに行った時に知り合ったんだが、ドラムンベースを普段聴かない俺がこいつはスゴい!って思ったんだ。俺はAKiが好きなんだ。彼の選曲は、テクノやレイブの要素を組み込んでいくことを怖れたりしない。型にはまらず、人とは違ったアプローチでフロアの人々と繋がろうとするDJなんだ。いつも彼のプレイを見ると、自分も他のジャンルやサウンドに怖れず探求するべきということを気づかせてくれるよ。



2015-08-05

DJ AKi 大分復活致しました

今年は大殺界のせいか、何気に頻繁に病気になるなぁ。。。およそ3週間前から身体の右上半身に鈍痛があって、肩は上がら無いし、首が後ろに回ら無くなっていたんだよ。一向に症状が改善されなくて、そんな状態で6時間DJセットを迎えて、最後まで大丈夫かな?と思いつつも、ブースに立ってDJを始めてしまえば痛みを忘れてしまって、無事に最後まで乗り切れたんだけど、翌日上腕二頭筋に、謎の湿疹が広がって痛みが激しくなった。寝てるだけでも痛いし、肌が荒れる事なんて殆どないから流石に心配になって、患部を写真に撮っていつも06Sに遊びに来てくれる看護婦さんに送ってみたところ、私の経験上これは間違いなく帯状疱疹だから重症になる前に直ぐに病院に行って下さい!とアドバイスされ早速病院へ。案の定帯状疱疹と診断された。この病気はとにかく例えようも無い痛みが強くて、友人が何人か患ったのを見てたから、辛そうだなって思ってたけど、まさか自分にもやってくるとは。。。なめてかかると、湿疹が顔まで広がったり、重度だと1ヶ月入院しないといけないみたいだけど、今回は早期治療のおかげで、湿疹も広がらず治ってくれた。でも、大量の治療薬と鎮痛剤を未だ服用しつつ、無理の無い生活をしてるよ。


体調がおかしくなった時は、もう無心になってひたすら療養するしかないね。幸いな事に先週末は何ヶ月か振りのお休みで、痛みと傷を癒す為に、名湯有馬温泉で湯治出来たのも効いたし、出来るだけより良い食事を心がけ、この3日間は毎日海で何も考える事なく、光合成を繰り返し、潮風を十分に浴びて大分体調が回復してきた。でも、太陽光の浴びすぎで脳にダメージがあるような気もするw 今回も、沢山の方々にご心配をかけ、早く良くなって下さいとお見舞いメールやメッセージを頂きました。優しいみんなに、この場を借りてお礼します。どうもありがとう。DJ AKi大分復活致しました。

まずは明日のDJ AKi STREAM でDJのリハビリとスパーリングを開始します。今回はYUUKi MCが海外に渡航中の為不在でお一人様での配信だけど、休んでいる間も沢山新譜が届いているから、23時~いつもの場所で会いましょう。日焼け凄まじい闇に溶け込むほど真っ黒な私でお送りします。そして、月に一度のお楽しみ、土曜日の06Sには、もっと体調も復活していると思うし、十分に療養したからエネルギーも大分チャージされているはずなので、いつも通り全開で飛ばして行く所存です。夏はクラブよりも海やレジャーって人が多いけど、8月は1週ずれ込んでドラムンベースが足りなくなっている中毒患者も沢山居ると思うし、夏休みだから行ける!と言う学生さんや、地方からの参戦者も多数いると思うので、AUDIO PORNのエースXILENTのサウンドと共にWOMBで開催する06Sで、音の栄養を補給して、夏バテ防止、精力増強して下さいね。でも、発病してから毎日早寝早起きを心がけてたから、深夜3時半に元気で起きていられるかなぁとか、健全な社会人のような心配をしているDJ AKiだけど、みんなから一杯元気もらいたいと思います。

2015-07-24

グルーブの謎

グルーブとは常に謎だ。そもそもグルーブの由来は諸説あるけど、レコード盤の溝による音の緩急や強弱から産まれ、踊れる音楽の雰囲気や空気感をグルーブと呼んだらしい。もう20年もこのシンプルかつ、奥深い世界に足を突っ込んで時間が経つけど、このグルーブという存在が、ダンスミュージックには不可欠で、人に高揚感を与え、心地良く音楽にはまって踊る為には、絶対的にグルーブが無くてはならない。そして、時にその表現方法の難しさは厄介でもあり、とてつも無い謎に満ちている。自分の過去の経験上考えられるのは、グルーブとは自分の肉体や精神の奥底から沸々と湧き出てくるようなものであって、音楽でありながら音楽を奏でる訳でも無く、作曲をするでも無く、既に存在する音楽2曲を混ぜ合わせMIXする結果、そこに生まれる音楽のうねりや融合感を表現する為にグルーブは存在する、口では説明しずらい感覚的な物だ。それはコンピューターがどれだけ進化して、正確なタイミングで2曲を混ぜ合わせたとしても、逆に非人間的なグルーブになってしまって、人間が醸し出すグルーブは、人間にしか表現出来無いし、より良いグルーブを表現するには、その日のコンディションが重要で、食べたものとか、精神状況に激しく左右される。

DJ AKiのDJ論として、再生している曲に、次の曲を混ぜるのでは無くて、自分のグルーブに再生されている2曲を合わせるべきと考える。そうする事によって、所謂それぞれのDJ達のグルーブが産まれると、キャリアが10年過ぎた頃に気づいたタイミングがあった。DJを始めたばかりの頃は、2曲のbpmを合わせる事しか考えられ無いけど、お前らに合わせるんじゃ無い!俺に合わせる!と、長い事DJをしているとそんな悟りが開いたりする。(この考えは俺だけかも知れない?)そんな自分のグルーブをしっかり形作る事が出来る程、個人的には好きなDJの大きな評価基準になっているから、自分としては、今までそのより良いグルーブを産む為に人生の全てを注ぎ込み、挑んできたと思っている。


ビートは基本的にスネア、キック、ハイハット、タム等によって構築されるけど、2曲をMIXする時に、どこを狙って落とし込むか?どのポイントを重ね合わせていくのか?が、もの凄く重要で、全く正確に狂う事なく完璧にビートをシンクロ(同期)させても、踊れなくてつまらないグルーブになりがちで、常日頃からTRAKTARやCDJのシンク機能を使うDJに対して疑問が残るのと同じ。では、どうすれば自分本来のグルーブを表現出来るのか?差し込んでいる曲のビートが既に流れている音楽よりも突っ込ませるのか、それともビートの裏気味に乗せていくのか?で全く違うグルーブを産む。個人的な見解だけど、前者は白人、後者は黒人がそれぞれの人種が持つグルーブの特性表現を持っていると思う。じゃあ自分はどうなのかと言うと、意識的に常日頃から2曲目を前のめりに突っ込ませるグルーブ感を強調させていて、それがみんながいつも感じてくれているDJ AKiのグルーブ感だったりする。案外繊細な話でDJでは無い人に文章で説明するのは難しんだけど、伝わってるかな? もっとちゃんと知りたい人は直接話してあげる!(笑)

そんなグルーブだけど、先日のJupiter 6時間セットはいつもの自分とは違って、前のめりでは無くて、何故か心身共に裏に入りたがっている自分が居て、裏気味に入りながら、より楽曲を引っ張っていくようなMIX感が6時間終始継続的に強調され反復していたと思う。冒頭に書いたように、自分でも何でなのかが分から無いんだけど、それがグルーブの謎。最近はアワビとかウナギを食べてからDJをする機会が多いけど、この日は厚切りのステーキを食べたからかな?とか、好きな夏になって暑くなって日焼けしまくってるからかな?とか、最近割と毎日楽しく過ごせてるからかな?とか、色々と思い当たる節はあるけど、意識的では無い部分で、自分のグルーブに違いが産まれるのは間違いない。そんな感覚を感じ取ってか、今日のAKiさんはいつもよりもよりハードでしたねと、結構色んな人に言われたんだけど、発信側と受け取り側のグルーブの感じ方も随分と違う物だなと思った。でも、普段の自分から湧き出てくるグルーブと違う良いグルーブ感があったのは事実で、物凄く6時間が楽しかったよ。どちらにしろJupiterは本当に濃厚なドラムンベース好きが早い時間から遊びに来てくれて、DJブースとフロアーが凄く近くて、波動のキャッチボールがし易く、アットホームな雰囲気が最高に好きだ。次回のJupiter @fai青山は9月12日で、しかも8月21日は初めての大阪CIRCUSでの開催になる。06Sとまた違ったライフワークになりつつあるJupiterは、刺激的で毎回沢山の大事な要素を学ばせてもらえる。朝まで1晩中DJをやらせてもらえるなんて、こんなに贅沢でDJ冥利につきるパーティーは無いし、混じりっけ無しで100%ピュアなDJ AKiのグルーブをお腹いっぱいに満喫出来るJupiterをみんなで育ててやって下さいな。そして、今後もDJ AKiのグルーブ感の探求の旅は続いて行くのであります。


2015-07-10

グアムレポート

梅雨が憂鬱な日本から3日程脱出して、初めてのグアム島に訪れた。グアムは太平洋にあるマリアナ諸島南東の島で、成田から飛行機で3時間と利便性が高く、手軽な海外旅行先で、家族連れや初めての海外旅行者に向いていて、日本でも一般的な観光地。今回の旅の目的は今年で開催3回目の5,000人規模の音楽フェスティバル”Electric Island Festival”と、WOMBのコラボレーションがあって、WOMBのステージも設けられる初の試みだった。基本的にEDMが軸のフェスだから、ドラムンベースの入り込む隙間が無く、自分はフェス前日のプールパーティーでのDJオファーだった。正直過去にグアムに訪れた人達の感想を聞いても良かった試しが無いから、過度の期待をしないで、ひとまず近いし南の島にでも行くかと、軽い気持ちで旅立った。でも、実際訪れてみるとそこは海外。海外に行くと背中から羽が生えたように解放されて活き活きとしちゃう性分だから、ブラジル以来約1年振りの海外で、到着から灼熱の太陽と、むせるような熱気に南国好きな自分としては、心が躍らない訳が無い。


ホテルに到着すると、既にプールパーティーが始まっていて、自分の部屋はプールの1フロアー上で、DJブースの真上。徹夜からのフライトで3時間しか飛ばないと、充分な睡眠が取れないから、え~もう着いちゃうの?って思いながら、眠い目をこすりながらホテルに到着して、夜のDJの為に一眠りしようと思ってもそこは爆音鳴り響く部屋で当然無理。ひとまずDJまでパーティーで遊ぶ事にして、程なく自分の出番になったけど、プールパーティー最後のDJで元々関係者のみのパーティーだったから、正直そこまで人が居なくて、ここはまずグアムの関係者にちゃんと音楽を伝えようとDJを開始すると、1曲目でいきなりDJ機材全ての電源が落ちた。。。特設のDJブースで屋外だと起こらない事故ではないから、復旧を待っていると、ホテル自体のブレーカーが飛んでしまって、回復不可能と判断。グアム迄来て1曲もかけれないのかぁと困惑していると、クルーの連中が今夜ホテルから歩いて5分のところにあるクラブでパーティーをやるから、このままこの機材を持って行くし、ここよりも人が居るし、何時に来てくれても構わないから、DJをやりに来てくれないか?と。これは予想に反したオファーで、お願いされれば何処にでもDJをしに行く精神の自分としては、1つ返事で承諾して、部屋に戻ると大雨のスコールが降り出した。おかげでユックリと一休み出来たし、これって音が止まってなかったら機材が大変な状況になってたなぁと思うと、グアムに来ても晴れ男伝説。今夜のパーティーでAKiにDJしてもらう為に音が止まる運命だったんだよと、グアムの人々は明るくナイスで前向きだ。
クラブに向かってホテルから歩いていくと、もう既にダンスミュージックが300m先から聞こえてくる。小さなクラブの入り口にはスピーカーが設置されていて、外に向かってガンガン音を鳴らしている。こんな風に爆音を外で鳴らしたら、日本だったら騒音苦情で直に警察が来ちゃうけど、そこはグアム。むしろ音に誘われて人が集まって来る。お店の作りは凄くシンプルなバーが1つあるラウンジ形式の内装で、客層はほとんどが現地のアメリカ人。人種も様々で、黒人、白人、アジア人、現地人? 等、多種多様。どうやらグアムで唯一の音箱らしく、久しぶりの海外でアウェーな環境。きっとドラムンベースを全く知らないであろう人々をどうやって踊らすか腕が鳴った。実際にプレイしてみると、まずは黒人達がDJ AKiのグルーブ感に引っ張られて、ソファーでまったりしていたのに、突如ガンガン踊りだした。音的には歌ものを中心にあまりオーガニック過ぎない選曲で組み立てた。アメリカでDJするのは本当に久しぶりだったけど、もちろん英語圏だから歌詞の並びに拘ったのも功を制したと思う。失恋の歌詞からハッピーな歌だと意味合いがおかしな事になるからね。その辺の意図も通じたのか、その場に居た人達のノリの良い事。終止最後迄大盛り上がりで、改めて音楽に国境は無いなと実感出来たし、音楽知識やボキャブラリーに捕われず、しっかりとしたDJのグルーブと良い音楽さえ鳴っていれば、何処であってもパーティーはきちんと成立するし、伝えるべきグルーブが受け取り側に理解してもらえれば、4つ打ちだろうとドラムンベースだろうと関係無い。


プールパーティーで音が止まった事で、想定してなかったギグが出来て凄く楽しかったから、ご機嫌でその夜を過ごし、空腹で朝早く起きてしまったのもあって、ホテルの朝食バイキングを食べに行ったら食あたりに。。。最近自炊メインで油を抑えた野菜中心のヘルシーな食生活をしてる自分としてはいかにもアメリカな食事と油が全く合わなくて、腹痛に見舞われ起き上がれなくなってしまった。その夜はメインイベントのフェスなのに、でも絶対的に行けないなぁと思っていると、薬を持って迎えが来てくれて、何とか会場に足を運べた。会場に着くと人種のるつぼで、フェスのお客さんは割と年齢層が若め。時空ボケもあって、一瞬自分が何処に居るのか?分からなくなったけど、熱気があって賑わっている。メインステージはEDM。WOMBステージはテクノ。WOMBのステージのサウンドシステムの鳴りと、大型LEDスクリーンの質感がアナログ感満載で、何故か懐かしくも暖かみがある演出。南国の開放的な気候と空気感に遊びに来ている人々は終始楽しそうで、良い雰囲気のフェスだった。

最終日体調も何とか復活して、部屋でゆっくりしていると、今夜のビーチパーティーでもDJをしてくれといきなりオファーが。ドラムンベースがグアムにも思いの外響いたようで、パーティーの閉めをどうか?と。もちろん断る理由は無い。大きなビーチサイドのレストラン脇に特設DJブースが設置されてある。背中にビーチを背負った景色のサンセットはロマンティックに奇麗で、中々のロケーションを見つけたなぁと感心。昨夜のフェスティバル関係者やDJ、もちろんお客さんも沢山集まっていた。ビーチパーティーならではのまったりとした雰囲気で、みんなお酒と食事を楽しんでいたけど、ブースの前にはそれなりのフロアーのサイズもあるし、割と音が鳴っている。まずは、ディープ目でトライバルな音でDJを開始して現地の黒人の人々を取り込んでみた。すると音に引き寄せられられるように人が集まって踊り始めた。彼等は本能的にグルーブ感がイイから、黒人がフロアーで踊ってくれると、フロアーのテンションがグッと上がる。そこからオーガニックな如何にも海にマッチしたポジティブな歌モノを連発して、最高潮なテンションで無事に終了。夜のビーチサイドの雰囲気は本当に心から楽しめた。その場所と雰囲気に合った音楽で響き渡る音楽の力は、海外だとより深くまで心に沁みる。

今回のグアムは予想に反して2回全く想定しなかった場所でDJをしたけど、自分は凄くツイてるし、良い意味で持ってるなと改めて思ったよ。2ギグともグアムでDJするならこの2カ所でしょ!と言っても良い程の最高の環境でDJをやらせてもらえたし、初めて訪れた土地なのに現地のホントに心が優しい沢山の人達とコミュニケーションを取れて仲良くなれた。もちろん日本から来てくれていた人達と海外ならではの時間軸の中で色々と建設的な話がゆっくりと出来たし、WOMBのクルー達とも記憶に残る思い出が出来た。音楽を通じて広がるボーダレスな友達の輪や、まだDJ駆け出しの頃にNYで外国人を相手にDJをしていた頃の懐かしい記憶も蘇えったりで、貴重な経験になった。そして、前日のフェスに出演した同級生だけど大先輩のKEN ISHIサンが、フロアーで踊っていてくれて、AKi君Good Jobだったよ~と言ってもらえたり、卓球さんにもロケーションにはまった良いセットだったよ、しかもISHII君がドラムンベースで踊るのを初めてみたよって笑って話してくれた。大先輩のテクノレジェンド達からの愛のあるメッセージはグアムの大きな記憶の1つになった。


グアムは東京からたった3時間のアジア圏なのに、英語が普通に通じるし、もちろんおもいっきりアメリカで、こんな近くにアメリカがあるんだなと初めて知った。70年前の戦争当時だったら、機関銃で殺し合っていたであろう土地で、楽しく至福感に包まれながらDJが出来て、何て良い時代に生きてるんだろうって痛感したよ。観光で見るべき場所も無いし、3夜連続でパーティーだったから、パーティーとホテルで3日間があっと言う間に過ぎてしまったけど、食事さえ改善されればまた絶対に訪れたい南の島だった。来年もこの企画絶対にやって欲しい!

2015-06-18

今夜は最後のBASSTECH

今からおよそ3年前。麻布十番にあったクラブ”Warehouse”で、block.fmの創始者M-floのTakuさんと初めて共演した時に、Takuさんから直々に「実はダンスミュージックを軸にしたインターネットラジオステーションを始めるんだけど、もしも良かったら番組をやりませんか?」 と声をかけてもらった。当時既にDJ AKi STREAMを開始していた自分としては、もちろん興味はあったし、ストリーミングで音楽をみんなに聞いてもらって知ってもらう重要性は強く感じていたから、1つ返事で承諾したし、むしろTakuさんがどんな考え持って展開し、自分のラジオ局に対してどんなビジョンを持っているのか? 凄く期待した。そして、AKiさんの好きなようにやってくれて構わないと寛容な気持ちを持って迎えてくれた。

BASSTECHでは、可能な限り鮮度が高い、まだリリースされていないプロモ楽曲を中心に紹介し、それらをMIXしながらトークもしっかりするのが主旨で、結構な量のお酒(テキーラ)を飲みながら番組配信していた時期もあったし、規定の時間を超えて、延長コールで1時間以上番組配信を延長してしまった過去もあって、今考えると、しっかりと時間のプログラムが組まれているラジオ局で、かなり無茶苦茶だったなと反省している。すいませんでした。でも、それぐらい楽しくいつも配信させてもらっていた訳だけど、紆余曲折しながら、今ではほとんどお酒も摂取しないで、しっかり台本も書いて真面目に配信する品行方正な番組スタイルに辿り着いた。(そう思っているのは俺だけ?)

配信しているスタジオは、自分が慣れ親しんだ渋谷富ヶ谷にあって、昔仲間達と住んで居た一軒家のはす向かいで、数ヶ月前迄住んで居た自分の家から歩いて3分と、正に地元エリア。Takuさんの趣味が反映されているインテリアや、雑貨、レコード、機材、書籍等、センスが良くて、居心地が良い解放されているスタジオで、スタッフもみんなナイスな仕事が出来る大好きな人達だ。番組を開始してからから3年経って、block.fmのおかげで色んな経験や沢山の人達との出会いを与えてもらって心から感謝している。そして、今夜は最後のBASSTECHになる。

block.fmで番組を持たせてもらってから強く感じているのは、今迄自分ではリーチ出来なかった人達にドラムンベースという音楽を知ってもらう機会が格段に増えた。ある時は、九州自動車道のサービスエリアで、トイレから出て来た俺に、「AKiさんですよね?block.fm聞いてます!」って声をかけてもらったり、元block.fm局長TJOさんと一緒に訪れて、往路の電車の中で、音楽やクラブシーンの現状等、凄く沢山の良い話が出来て、それ以来色んな新しい音楽の情報をTJOさんが与えてくれるきっかけになった、富山県魚津のクルー達も大のblock.fmリスナーだし、先日の浜松クルーの1人がblock.fmでドラムンベースを勉強させてもらってますと言ってくれた。そして、毎週水曜日に配信されている番組、LOCALIZEでドラムンベースを知って、そこから06SやBASSTECHに集まってくれるようになった人達も一杯居る。今では、DJ AKi STREAM、BASSTECH、JUPITER RADIO、3番組全てを聞いてくれて、タイムラインを賑わしてくれる愛すべき人々。block.fmから拡大し広がっていった人達の輪は自分にとって掛け替えの無い大切な物であって、彼等との出会いはとても大きい。きっと、これはドラムンベースシーンに限った事では無くて、多ジャンルでも同じ現象が起こっているだろうし、block.fmを聞いてダンスミュージックを知って、クラブや各種パーティーに通ってくれるようになった人達は山のように居る。間違いなくblock.fmが日本のダンスミュージックシーンに与えた影響力は計りし得ない。


冒頭に最後と書いたけど、実際は今迄の第3木曜日24時から、第4木曜日の22時半から24時迄に番組改編に伴って移動する。BASSTECH by DJ AKiが遂にゴールデンタイムに突入なんだよ。今迄寝落ちしちゃいましたとか、翌日の仕事や学校が早くて聞けませんって声があったけど、これで聞きやすい時間帯になるし、しかも1時間から90分番組に拡大。自分にとって今回の提案はとても光栄な事で、素直に嬉しく喜ばしい事だ。これから気持ちも新たに、より品行方正なDJ AKiをお見せすべく、リニューアルする新番組BASSTECH+(ベーステックプラス)を楽しみながら、しっかり楽しんでやって行こうと思います。そして、今迄以上にみんなでタイムラインをガンガン滑らせて盛り上げてくれたら、DJ AKiはとっても幸せです!

2015-06-10

BPM1の攻防

 BPMとは、Beats Per Minute(ビーツ・パー・ミニッツ)の略称で、音楽や演奏のテンポを示す単位。DJにとってどのBPMを推移して、フロアーに音楽を継続的に落とし込むか? 簡単に言うと音楽やリズムのスピード感をどのスピードで流すか?まず基本的にDJが考えるべき大切で重要な要素だ。同じ曲でもBPMが10違えば全然違う曲に聞こえるし、音楽の速度によって音のキーも、もちろん変わる。最近のドラムンベースは、174BPMでリリースされるケースが一般的で、ある意味世界基準のBPM数値。DUB STEPなら140、EDMなら128等、ジャンルによってBPMは異なる。実際最近のDJ AKiのプレイ中のBPM はめっきり落ちて来て、06S開始当初は180を超えていた時もあったけど、現在は主に175が、素材を損なわず自分のグルーブにフィットしていて、感覚的にしっくり来る。

15周年へ向けた第1歩を踏み出した06S。06月06日(ゼロロクゼロロク)と、今迄年に1度しか来ない6月で6日だった日が過去14年間にあった記憶がないけど、とにかく06Sにとって縁起が良い日。ゲストDJにイギリスブライトンを拠点に活動する、SHOGUN AUDIO主宰、DJ FRICTIONが1年ぶりに再来日してくれた。説明不要のDJスキルは正に世界トップクラスで、昨年からpioneerのオフィシャルパフォーマーに就任しただけあって、4台のCDJを駆使して繰り広げるMIXは職人技。プレイの安定感が抜群で、CUEの設定を細かく切りまくって、狙い澄ましてハメ殺すダブルドロップの洪水は、彼独特な疾走感や音圧、躍動感を産む。計算され尽くした 90分の流れやフロー作りは流石の一言に尽きる。この日がオーストラリア・ツアーを終えて立ち寄った日本だけに10連投目。10日連続、移動しながらDJをするのは、かなり体力的にハードで簡単にはやりきれないけど、プロのDJにとって、それが仕事であり、好きで無いと到底乗り切れる物ではない。FRICTIONは普段から接していると、この人本当にDJするのが好きなんだなぁって思わされる生粋のドラムンベースDJだ。

 ゲストアーティストを毎月招聘する理由の1つとして、もちろんそのDJをシンプルに見たいのが大きな理由だけど、もう1つ個人的にある目的は、世界のトップDJやプロデューサーを招聘して、自分が1番慣れ親しんだホームであるWOMBのDJブースで、彼等がどんなプレイやパフォーマンスをするのか未だに凄く興味がある。全く同じ環境に本物のアーティストが身を置いた時に産まれる自分との違いを間近で感じる事で、自分に足りないところや、改善すべきところ、また自分のチャームポイントをしっかり比較出来る。実際DJを始めた時からこの20年間ドラムンベースのみならず、色んなジャンルのDJを間近で見て来た。ブースにかじり付いて、1つ1つの動きを把握して、技を学び、それを糧に成長してきた。DJは音楽であるけれど、目から入ってくる情報も実は沢山あって、目で学ぶ事も凄く大切だ。簡単に言うと同じ土俵でどんな相撲を取ってくれるのかがワクワクするんだよ。DJは格闘技じゃないから個人個人でDJに対する評価は千差万別だし、勝負事のように明確な結果がある訳では無いけど、自分としては毎回来日してくれるアーティストに負けない気持ちでブースに立ってる。

そんな世界の3本指に入ると思う、FRICTIONとの対戦。彼は1流中の1流ですからね、簡単には隙を見つけられないけど、勝てない相手では無い。彼のプレイで今回気になったのは、BPMが177前後で推移していた事と、所謂王道系の楽曲でまとめていたのがポイント。いつもよりも少し早い気がしたし、最近の自分ではかなり早く感じるBPM。でも、フロアーのテンションは最大迄膨れ上がっていた。いつもゲストとDJを交代する時に考えるのが、自分はどのBPM数値から始めるか?で、前のDJが180近かったりすると、176で開始するとグルーブが落ちたように感じるのは当然。でも、だからと言って同じBPMで始める事も出来ないし悩みどころだけど、今回はFRICTIONから1つ落として開始。この1つの差がフロアーに大きな違いを産む。実際は1つ落としていても曲のテンションによって、スピード感が違って聞こえるのも不思議なグルーブのマジックで、1つ落としているにも関わらず、FRICTIONよりも自分のグルーブが突っ込んでいる印象を開始数曲で感じて、そこから徐々に175まで落とし込んだ。いつもの自分の時間帯は3:30から最後迄と遅くて、ゲストDJが上げ倒してくれると、フロアーの人々のエネルギー残量が落ちるのも当然で、ピークタイムから同じBPMをひっぱっても、うまく行かない事が多い。結局フロアーを見て感じ取ってその場の雰囲気や時間の流れに合った音楽やBPMをコントロールしないといけない。FRICTIONから引き継いだBPMを最終的に2つ落としてパーティーが終わったけど、今回はその微妙な差が1晩の流れを奇麗に作ったと、やけに感じた06Sだった。そして、何と言っても RamからリリースされたJUNE MILLERと、Hospitalからの LYNXのアルバム!! この2つのアルバムから選曲した楽曲達のMIX映えが素晴らしいと思った。彼等は正に新世代のプロデューサーで、変則的で期待を裏切るような構成力がたまらないし、2015年を象徴する旬の音で、自分のDJセット内のエッセンスとして効果的に役割を果たしてくれた。アルバム通して楽しめる作品だからチェック! DJ的には最近はまってるループ機能もいつも以上に多用してライブ感が強めに表現出来たし、え!?もう4:45??って思う程一瞬で自分のセットが終わってしまった感覚だったけど、Frictionとの対戦で、今迄気づかないような新しい世界観を垣間みれて、これから更に進化するドラムンベースに早く出会いたいと強く思った。そして、みんなのおかげで15周年の第1歩を無事に踏み出せて最高の夜だった。

2015-06-01

静岡36時間の旅

初めての街に訪れDJをするのは、この上ない喜びであり、とても幸せを感じる大事な時間と経験。それと同時にいつも以上によりインパクトが強いパフォーマンスをするのも重要で、DJを始めた時から全くブレていない、ドラムンベースの魅力を伝え、少しでも日本のシーンが拡大して欲しい想いを昇華させ為の大切な機会だ。先週末は、そんな想いと共に初めて静岡県浜松市のBASS MUSICパーティー"EFEKT"に招待してもらった。長い間 DJをしていると、仕事の依頼メールの文面を見れば、どれくらい真剣な想いでパーティー開催に努めているか推測が出来る。EFEKTクルーの代表でオーガナイザー兼DJの加藤君は、某自動車メーカーの車のデザイナーで、メールの詳細や文面がとても律儀で仕事が出来る人だな、と印象が強かった。先日の大阪での舞音楽祭にも顔を出してくれたし、しっかりと挨拶もしてくれて、今回訪れる前から浜松でのDJは楽しい事になりそうだと感じていた。

会場のPlanet Cafeは、20年間浜松の音箱として存在し、浜松のダンスミュージック好きに支持されてきたクラブで、箱の規模は大きくは無いけれど、しっかりと音が鳴っていて、十二分に音楽が楽しめるサウンドシステムが装備されている。20年継続出来ているクラブは、もしかしたら日本最古かも知れない。長い歴史に裏付けられている通り、スタッフの皆さんの仕事振りも対応もとても心地良かったし、お酒も美味しかった。もちろんそんな素晴らしいクラブのスタッフとパーティーを形作っているEFEKTクルーも、みんな真面目で音楽が純粋に好きな人達やDJの集まりだった。

DJをした感想だけど、浜松に訪れる前日に、既存のDJセットに新曲をまんべんなく散りばめて、上げ進行でありながら、ドラムンベース及び、BASS MUSICの魅力を余す事なく伝えるイメージをしていたんだけど、そのイメージが思いの外奇麗にはまって、フロアーの爆発力は、小さな地方都市とは思えないテンションで、東京や関西からの遠征組も含め、お客さんのノリが素晴らしく、スタッフのみんなも終止笑顔が溢れ、とても良いパーティーバイブだった。どんな場所でDJをする時でも、場所に合ったイメージに沿って、フロアーの反応を見つつ、DJ中に軌道修正するケースが多々あるけど、浜松の人々は、想像以上にドラムンベースの理解度が高く、常日頃から地元のDJ達が、自分たちのシーンに正しい音を伝えていると実感出来た。いつも思うけど、街の規模やパーティーの大きさに関わらず、最終的にはどんな人がどんな目的を持って、パーティーを開催しているかがとても大事で、色んな街でDJをして来た自分としては、浜松はかなり有り!! なパーティーだった。先日の名古屋も良かったし、東海地方は東京や関西とまた違った人と雰囲気、面白さがあると思う。そして、浜松名物と言えば、ウナギ!ウナギ大好物なんだけど、パーティー当日に連れて行ってもらったのが、浜松駅前の八百徳本店。うな重と迷いつつも食べた櫃うな茶漬けは、刻みネギとワサビをたっぷりと乗せて出汁を注ぐスタイルで、名古屋の櫃まぶしの印象とは違って、若干味が薄味で食べやすく、代々引き継がれている秘伝のタレと、厳選された活きの良いウナギの旨味が十二分に堪能出来る納得の老舗の味だった。肝焼きも美味しかったし、ウナギのグルーブも相まって納得のDJが出来た事は間違い無い。そして、今回静岡掛川から参戦したSIMOが泥酔して、パーティー終了後自分のPCや機材が入った鞄を残したまま行方不明になり、クラブ近くのビルとビルの間から発見されたのも、パーティーがいかに素晴らしかったかを象徴している(笑)

パーティー翌日は、レイトチェックアウトから静岡名物さわやかのハンバーグを食べて浜松を発ったんだけど、東名高速道路を走っていると、神奈川県に突入する直前に玉突き事故による渋滞18kmの表示が。。。とにかく渋滞にはまるのが大嫌いで、ひとまず、足柄SAで停車してどうしようか考える事にしたんだけど、以前足柄SAに立ち寄ってfacebookに写真を投稿した際に、常日頃からいつも温かく応援してくれているミカネーサンが、近くに住んでいるから呼んで下さいよってコメントをくれた事を思い出して、twitter越しに近くの良い温泉が 無いか教えて欲しいとメールをすると、即返信が来て迎えに来てくれると。それは悪いから温泉の情報をカーナビに入れれば自分で行けるから大丈夫だよと言っても、地元民が行き来出来る場所があるからと。言われるがままに車をサービスエリアに停めて待っていると、10分もしないうちに迎えに来てくれた。足柄SAに、地元民専用の裏口があるなんて知る由も無かった。

温泉は趣味だから日本中の温泉地に訪れたけど、富士山近辺の温泉は、あんまり良い印象が無かったんだけど、連れて行ってくれた、あしがら温泉は、小山町という小さな街合いのおもいっきり田園風景な場所に位置していて、町立な公共温泉で、所謂スーパー温泉的な施設では無く、こじんまりとしつつも地元の人々に愛されている温泉場で、掃除もしっかり行き届いている建物で、柔らかな肌触りのお湯は身体が芯から温まり、浜松での疲れを奇麗さっぱり洗い流してくれた極上の泉質だった。天気が良かったら露天風呂から富士山を目の前に望めるロケーションも最高だし、本当に良い温泉は、豪華絢爛な施設に限らず、今回訪れたような場所にあると改めて実感出来て、忘我な時間を過ごせた。およそ36時間の旅だったけど、ナイスな人々と楽しいパーティーを過ごせて、食事も美味しく、最高の温泉に浸かれた。地元の人達に導かれて贅沢な時間と経験を頂けるから、DJという仕事はやっぱり止められないと思った静岡へのショートトリップ。身も心も満たされた楽しい時間でした。

泉質 : アルカリ性単純温泉(アルカリ性8.8ph、低張性、低温泉) / 効能 : 神経痛、運動麻痺、慢性消化器病、病気回復、健康促進等


2015-05-29

青春時代の1ページ in NY

ニューヨーク(以下NY)には90年代の7年間住んでいた。正に血気盛んな20代の青春時代。当時は人格が尖り過ぎていて、知らない人と口なんて絶対にきかなかったし、触る物を皆傷つけるほど、横暴で凶暴で誰であろうと、変化球無し。とにかくストレートに、はっきりと言動も行動もしてしまった時代で、やんちゃ過ぎるその性格と生き方は、今考えると、ホント酷い嫌なヤツで、あの頃にご迷惑をかけた沢山の人々には、この場を借りて謝罪したい。すいませんでした。でも、それぐらいの強い態度と真っすぐな生き方をしていないと、20代そこそこの日本人が、世界中の鋭く切れがある若者達が集まって、切磋琢磨しながらサバイブしていた、まだ治安もメチャクチャに悪かったNYでは、生きて行けなかったんだよ。と言い訳しておこうw。

DJを始めたのは、そんなNYでの生活まっただ中で、その前は22歳からフリーランスでイラストレーターをしていた。日本では女性ファッション雑誌 ELLE JAPONの星占いページに1年間連載でイラストを描いたり、某スニーカーブランドの広告にも自分の絵が採用されたりして、まだバブルの名残もあったから、自分の絵1枚に結構なギャラが支払われて、正直良い気になっていて、凄く考えが甘かったんだけど、自分は海外でも絵の仕事が出来るじゃないの?って考えていた。でも、いざ住み始めてみてもそこはNY。才能溢れる人々が星のように存在していて、自分の才能の無さに打ちのめされて無理だなって薄々感じていたけど、それでも、諦めないで自分の作品をまとめたブックを持って、何社も広告代理店とか、イラストレーターのエージェンシーに足を運んだりもした。今考えるとかなり無謀な挑戦ながら、それでも NYのコミュニティー雑誌の挿絵の仕事をするチャンスを得て、海外で初めて絵の仕事がもらえた時は、凄く嬉しかった記憶がある。でも、もちろんそれだけでは食べて行けないから、カフェのバスボーイ(ひたすらお客さんの空いたお皿を片付けてウエイターをサポートする仕事)とか、日本食寿司レストランでウエイターとかもやった事がある。バイトは日本で生活していた時も含め、本当に色んな職種をやった。正に “Young Poor Faburous”な時代。

そんな頃、絵の仕事をくれたエージェンシーからモデルの仕事をしないか?とオファーがあって、お金が貰えるのであれば何でも仕事しますよ。と言ってオフィスを訪ねると、そこはオーディションの場。日本でもTakeo Kikuchiの丸井のカタログでモデルの仕事をした事もあったけど、もちろん本気でモデルになろうなんて事は1度も考えた事は無かったし、オーディションを受けるのなんて好きじゃないから、断ってみたけど、まぁそう言わずまず座ってよ的な流れで、知らずと合格していた。仕事だし指定されたフォトスタジオに行くと、どうやらカルバンクラインが日本のカルチャー雑誌 CUTとのタイアップ企画、Portraits of Neo New Yorkers (若い世代のニューヨーカー達のポートレイト)で、当時NYで駆け出しながら注目されているアジア人の若手クリエイターやモデル達が10人くらい選定されていた。これがその時の写真なんだけど、俺とは分からない位、別人だよね。。。180cmで56kgだったから、かなり痩せていて、写真から尖っているギラギラ感が溢れてる。時が経てば人間は随分丸くなるなと実感してるけど、この写真を見ていると、NYでの青春時代の記憶が目まぐるしく蘇ってくる。当時はスマホなんて無いから、今のように、写真を気軽に撮れなくて全然残っていないから、これは青春の1ページと呼ぶに相応しい記念の写真だ。この半年後に、DJを初めて結局今に至るんだけど、この時は自分がDJになるなんて、全く考えても居なければ、それが職業になってご飯を食べているなんて、全く知る由も無かったんだよ。DJを26歳で始めるってかなり遅いから、がむしゃらに必至で打ち込んだけど、人生何が起こって、どんな風に転がって行くかなんて分からない。でも、全てはどれくらいの気持ちを持って自分の人生の目的に挑んでいるかが凄く大事で、自分が進みたい道を真剣に切り開いていかないと、現状は変わらない。考えすぎるよりも、まず行動を起こし、臆病にならないで、本気で自分のやりたい事に向き合って欲しいなと、今の若者達には思う。


最近DJを始めたきっかけは、何ですか?って質問を755で若者達からされるんだけど、話すと長いから、その辺のお話は、NYでの青春ストーリー2につづく。

2015-05-26

ブログを再開した6つの理由

最近AKiさんブログの更新が頻繁ですよね?って会う人に良く言われる。基本的にブログを書く事に対して、DJ AKiをサポートしてくれる方々からは好意的に受け取ってもらえているし、俺の事なんてどうでも良い人は覗きに来ないのが、むしろブログのチャームポイントだったりもする。そんな、もの凄くピュアな自分、DJ AKiの日常を記したブログを再開した理由がいくつかあるので書いておくね。

1. GoogleでDJ AKiを検索して、昔はこのブログ”Real Life of DJAKi”が1番上にヒットしてたけど、更新しないで放置してたせいか、今は1番最初がDJ AKiのTwitterアカウントになってしまって、2番目に来るのが名古屋の女ヒップホップ DJで同じ芸名のDJ AKiのブログなのが、何か微妙に納得出来ない。まぁ日本中に山ほど、DJ AKiが存在するのは知ってるけど、そこはやっぱりね。1番DJを長くやってるはずですから。

2.このブログのタイトル通り、自分のリアルな気持ちや日常生活を伝えたいから。メッセージを伝える重要性は、06S 14周年のメッセージビデオの投稿にも書いたけど、アーティストは自分の言葉と気持ちを伝え無いと、この人誰?どんな気持ちでDJしてるの?ってなるのは当然で、そこをしっかり伝えると受け取り側の気持ちも当然変わるでしょ? 一方的では無くて感情を循環させるやり取りって、恋愛とかSEXと同じで、気持ちの交流が凄く重要。そして、ありがたい事に最近はブログに1回投稿すると、かなりの数の人が閲覧しに来てくれるようになった。自分の想いを活字にすると、ラジオでのトークとはまた違った響き具合いを感じる。音楽を伝えるのと同様に、ブログを書く事で、新しい世代のまだシーンに参戦したばかりの人達も応援してくれるようになって、自分がDJをしている音楽が少しでも広がって欲しい。

3.SNSはもう大分長い事やってるけど、TLに広告が入ると何故か感情が一気に冷める。あぁここもビジネスですかって、、、昔はfacebookもtwitterもそんな事は無かったのにね。そして、自分が伝えるべき事がTL上でドンドン流れていってしまう感覚が何か物悲しい。故に文字制限も無く、しっかり細かく書き込めて、1つの場所にそれらの文章達がアーカイブされていく自分のブログの重要性に改めて着目したんだ。 聞いた話だけど、EDM界で爆発的な人気を誇るHardwell は、SNS部隊が5人居て、常に彼回りの何らかの情報を発信して、その人気を不動のモノにしているらしい。EDMはダンスミュージック初心者でも分かりやすい音楽性や今の流行なのもあるけど、SNSを使ってメッセージや気持ち、日常、自分の音楽性をしっかり伝えているからこそ、年間何十億円も稼げている アーティストが何人も存在している事は忘れてはならない。要はやる事はちゃんとやってる。俺にはSNS部隊は居ないけど、そこは見習って自分1人でも出来る事はしないといけないなって思わされたんだよ。

4.文章を書くのが好きだから。基本的に自分の生き方として、好きな事しかしたくないんだよ。ご存知の方も多いですが、本当にわがままな一人っ子0型で、好きな事以外はしたくない!って性格は、もう一生変わら無いって言い切れる。むしろ変わる気も無いし。でも、文章を書く仕事をしていた時代もあったし、かなりの文字数をタイプしてきた歴史があって鍛えられた分だけ、自分の言いたい要素を文章には出来るし、とにかく活字を書くのが好きだから、もっとちゃんとやると決めた。

5.最近TVが下らな過ぎるよね?何でなんだろう? 若い人達は、そもそもTVなんか見なくて、youtube世代か。昔はもっと刺激的な番組が一杯あったんだよ。切り口が鋭い報道番組とか、必要以上に熱血なドラマだったり、事件の再現VTRでもの凄くHな映像が普通にTVで流れてたり、飯島愛がTバックのお尻出しても(古い)、コンプライアンスなんて無かったのにね。今のTVってクレーマーとクライアントに支配されちゃってる感が満載で、見ているとつまらないしイライラするから、ほとんど見なくなった。稚拙なドラマ。同じ顔ばかりのお笑い芸人。そんな情報は正直要らないです、ときっぱり言い切れる暗くて残酷なニュース。子供の頃からTVっ子だったから好きな番組を見ていた方だったけど、気分を害するような余計な情報が入ってくる位だったら、その時間を有効的に使って音楽を聞いたり、MIXを作ったり、ブログを書いている方が、よっぽど建設的だなって思ったんだよ。20代の前半に、こんなくだらなくて無駄な事に時間とお金を費やしてるんだったら、もっと違う事出来るじゃん!って悟ったパチンコと同じ。

6.ラジオ番組を月々3本配信していて、それぞれの番組に主旨と目的があるんだけど、block.fmに関しては、実は適当に話しているようで、TLのコメントに絡む以外のトーク内容は、全て原稿に書いてる。block.fmは、他の2番組と違って、m-floのTakuサンのラジオステーションで、毎月番組をやらせて頂いてる立場だし、粗相が無いように、そして、1人トークで原稿が無いと話すべき内容を忘れ、伝えるべき事を見落とさ無いように。実際トークだけならまだしも、生でDJミックスも同時にしている訳だから原稿が何よりも役立つ。10年以上前にまだワンセグが始まったばかりの頃、NHKのデジタル放送で”UNIVERSAL SOUNDS”って番組をやっていた時に、その番組のディレクターから、ブラジルは楽しいよね~。あ~あのご飯は美味しいよね~、なんて軽めのトークをしてたら、もっと簡潔に伝えるべき内容を明確に話さないと、聴いてる人に全く詳細や感情が伝わらない!と、鬼の形相でダメ出しされた事がトラウマで、その名残で原稿を書く癖が残ってる。NHKは基本的に教育が軸だから、そこで嫌でも学ばされた事は大きい。で、block.fm用に書いてる原稿の文字数が結構あって、これはパソコンの肥やしだけじゃなくて、公開すればブログに書けるなって気づいたんだよ。


こんないくつかの理由があるんだけど、結局ブログって本来凄く個人的な物であって、SNSがこれだけ絶大なパワーを持つ以前から存在する、実は大事な情報発信源で、特に自分のブログは、アメブロのように巨大で無数の人々が往来し、そんな人達を網羅するブログでは無いGoogleでやっているから、余計な通行人から炎上されるような酷くて醜い書き込みとかも無いし、クライアントありきで展開されるビジネスとは真逆で自由だから、心情的に、そして感覚的に自分に凄くフィットしている。これからも日常で感じた気持ちとか、自分が考えている事とか、ドラムンベースのアーティストや楽曲情報とか、もちろん趣味の温泉や、旅の話、美味しいご飯、パーティーインフォ等、出来る限り週2本位は投稿するつもりだから、もっともっと沢山の人が読んでくれると嬉しいDJ AKiなのです。