2016-05-31

茶毒蛾と06S

 あーこれは茶毒蛾だね。最近家の庭の草木が荒れ放題だったのもあって、夏が来る前の季節に手入れしないと、気持ち良く快適な夏が迎えられないと感じたのもあって、奮起してホームセンターに枝切り鋏とかノコギリを買いに行って、伸びた木を切ったり、草をむしったり無心で掃除を開始したんだけど、開始から2日目位は、既にハサミが刃こぼれするほどBPMを上げつつガンガン切って切って攻めまくって、45ℓのゴミ袋50袋分の断裁した草木を廃棄して、思っていた以上に順調な運び出しだったんだけど、昨日作業途中から両腕を中心に物凄い痒みを感じて、服を脱いだらとてつも無い数の湿疹が出来ていて、何かの植物にかぶれたのか?それとも虫に刺されたのか?痒みを緩和させる為に、ひとまずキンカンを塗りまくって一晩過ごした。その夜は、過去に自分の体内に注入された事が無い毒のせいか、何故かベッキーが夢に出てきて、本当にどうでも良いんだけど、延々に鬱陶しい恋愛相談をされて、まるで悪夢じゃねーかよと目覚めが悪く、そして昨日の患部が全体的に腫れて浮腫み、痛みを伴う痒みが激しくなったから、親友のk2hgの実家が造園業を営んでいるのもあって、患部の写真を送ったら、これは酷いから原因を調べるためにも医者に行けと言われた。近所の皮膚科に行くと午後は子供しか診察出来ないんですが、今日は特別に受け付けますのでと長時間待合室で待ってから診察室に入って、患部を見せた瞬間、主治医の医者が間髪入れず放った一言目が冒頭の茶毒蛾。この人呪文唱えてるのか?と全く意味不明だったから、キョトンとしていると、茶毒蛾知らないの?と見せてくれた写真が毒毛虫。どうやら危険を感じると毒性の針状の毛を放射線上に噴射して身を守るらしく、服に刺さると洗濯しても生地に残った毛でまた同じ症状が起きる厄介な毛虫で、子供の頃に蜂にも毛虫にも刺されたし、蛇にも噛まれた苦い思い出があるから、今回のお掃除プロジェクトは、長袖長ズボンのつなぎ着てマスクして首にも頭にもタオル巻いて完全防備で挑んでたのに、原因が毛虫ってもう最悪。。。でも、今週の土曜日が06Sだから湿疹だらけの腕でみんなの前でDJとかするのは嫌だし(バイクの交通事故で、まつば杖ついてブースに上がった経験ありだけど)、1日でも早く完治したいから注射を打ってもらって、塗り薬を塗りまくってもらってガーゼグルグル巻きですよ。自分なりの虫に対する危機管理はしていたつもりでも、たかだか1匹の毛虫にやられるなんて、情けなくなりつつも、そんなちっぽけな虫一匹に人間はそれなりのダメージを受けるし、やっぱり自然って舐めてかかると痛い目に逢うなと、身を持って経験しちゃったよ。公園のベンチとかにこの毛虫が這って、針状の毛が残っていると、ミニスカート履いてる女の子とかは、座っただけで同じ症状が出るのよと、看護婦さんが注射打ちながら教えてくれたので、そんなに森の中とかで無くても、やつらは人間に攻撃を仕掛けてくるので、特にこの季節は気をつけた方が良いそうですよ。

かなり長い余談は、ここまでにして、今週土曜日6月4日は、毎度お馴染みの月に一度のお楽しみ 06S。今回はもう自分でも覚えていないほど久しぶりに海外からのゲストを招聘しないで、日本人の東京ローカルDJ達で開催。06S開始当初は、DJ AKi 3時間ロングセットとかもやったし、Makoto君がゲスト出演してくれる時は、ローカルDJのみで何度も過去15年で開催したことはあるんだけど、06Sの定番と言えば、DJ AKiはゲストの次、3時半からのトリで、もう10年以上は暗黙の了解として守られてきたルールで、そのせいか別のパーティーから声をかけてもらっても何故か最後にDJする機会が多い。でも終わりよければ全て良しな訳だから、パーティー最後を締める役割りはもの凄く重要で、半ば俺がやらないで誰がやるんだ!と自分に言い聞かせている。おかげでゲストから引き継いだグルーブを最後まで引っ張れるスキルと経験を身につけてきたけど、何と10年以上ぶりに2時から4時のコアタイム2時間にYUUKi MCと出演する。当然いつものように全力ガチ上げ対応かつ破壊的な2時間にしようと画策してるし、ある意味、新種の毒が体内に注入されたばかりだから、通常よりも毒っ気モリモリな、ハードコアな2時間になることでしょう。そして、気になる肝心なトリは誰が務めるのか?白羽の矢が立ったのがYMASA。もう既に5年に渡って06SのサブレジデントDJをしている彼に更なる試練を与えて、より成長する姿を見せてもらいたい!と思っていた矢先、YMASAが婚約ですよ。おめでたいけど、パーティー終了時に50人もお客さんが残っていなかったら、依頼された婚姻届けの保証人のサインはしねーぞ!と彼には告げたが、さて彼にはどんな運命が待っているのでしょうか? DJ AKiの前は安定感ある今日本で最も忙しいDJ、TJOだし、オープニングは、最近活躍著しい初登場のYASUKI、すっかりドラムンベースシーンの拡大に向けてのプロジェクトに対するサポートをしてくれているITTIと、それぞれカラーが違ったDJ達で構築する1夜にどんな化学反応が起こるのか?期待できるラインアップになっている。そして、4th FLOORは、昨年出演させてもらった中野区役所前で開催されたRE:ANIMATORのクルーが、7月に歌舞伎町で行われるフェスの前哨戦として参戦してくれる。今回のこのパーティーは正直、ゲストが居ない中で、どれだけ06Sラバー及び、ドラムンベースフリークが集ってくれるのか?を知る良い機会だし、今の東京のドラムンベースローカルシーンのサイズ感が一目瞭然なパーティーになるから、良い結果を残したいのはもちろん、上を目指して登ってくる若手のDJ達にも、常に06Sの扉は開いているんだと知ってもらいたい気持ちが伝わって欲しいので、海外からのゲストが居なくても、流石に06Sはやっぱり最高の仲間達と作りあげているパーティーなんだ!とみんなに思って欲しい。そんな熱い気持ちと共に、06S 16年目最初の一歩を強い気持ちで挑もうでは無いか!! パーティーは出演者だけでは無く、みんなで作る物ですから!


2016-05-11

06S 15周年記念パーティー心から最高でした!

人は何を目的に生き、何を至福だと定義して生きているのだろうか?06S 15周年記念パーティーが終了してから1週間が過ぎても、そんな言葉が静かにそして深く脳裏に巡り続けている。アニバーサリーを共に祝ってくれて本当にありがとう!と声を大にして日本全国からお祝いに駆けつけてくれた人々に、即座にお礼のブログを書くべきなのは重々承知だけど、15周年を迎えるまでに張り詰めていた緊張感と、15年間の思い出の記憶を辿るにあたって費やした時間が、思いの外自分の生き方や考え方に対する影響力が強くて、この1週間あっと言う間に過ぎてしまった感覚だ。長い時間を費やし、少しづつ積み上げてきた自分にとって掛け替えの無い宝物であり、30歳から自分の人生全てをかけて築いてきた06S。自分の活動拠点であり仲間達との熱い友情の結晶であるこのパーティーが15歳になったんだなとパーティー中に痛いほど実感しまくって正直感無量だった。最近クラブ遊びもめっきり減って、日本のパーティー事情に疎くなっているのもあるけど、あんなに熱気が溢れていて、DJと素晴らしいオーディエンスが一体となるパーティーがあるのだろうか?と感動すら覚えた。でも、不思議と涙が流れてしまうような感情的な気持ちでは無くて、達成感と共にまだまだこのパーティーを成長させて可能な限り行けるところまでやり尽くしてやる!と言うような強い意志がそこには生まれている。自分の人生なんてちっぽけで、人生をかけてなんて大袈裟だなと思われても全くもって問題が無いんだけど、あのDJブースに立って、1人のDJとして自分の持つ力を存分に発揮し表現する事が、己の生き方であり、至福の時なんだと改めて実感したんだ。

今回のアニバーサリーを記念して来日してくれたANDY Cは、元々アジアツアーが丁度この5月に綺麗にはまる案件だったのもあって、最高のタイミングで来日してもらえて、共にこの大きな節目を祝えられると、半年以上前から決定していたんだけど、2ヶ月前に連日連夜世界中からオファーが絶えないDJブッキング調整が困難になり、スケジュールの都合が厳しくなったのが理由で、アジアツアーのキャンセルの通知が届いていた。代替えのアーティストも考え無いといけない状況になっていて、2ヶ月前にアニバーサリーに見合う大物DJをブッキングするのは、もちろん不可能な上、彼以外思い当たるアーティストが居ないのもあって、本マネージャーでもある、RED ONEに直接自分から懇願した。WOMBもリニューアルして環境が格段に良くなったし、06Sの15周年は是が非でもANDYに来て欲しい。仮にアジアツアーは無理でも日本だけには来てくれないか?と。すると半ば諦めていたブッキングは好転して、AKiがそこまで言うならと、最終的に東京と大阪、2日間の日本ツアーが決定した。最後まで諦めずに出来る限りの手を尽くしてくれた、WOMBブッキング担当で長年に渡って交渉役を務め、サポートしてくれている、初芝カナちゃん。オーガナイザーとして多くの調整をしてくれるケイちゃんとサブ。現場を常に円滑に運営してくれる桃井さん。どんな相談にも真剣に乗ってくれるk2hgとタケオパパには感謝以外の言葉が思いつかない。簡単なようで、それだけジャンル問わず世界を股にかけてシーンを牽引するようなトップDJを、極東島国日本に招聘するのは簡単では無く、そこにも15年間で積み上げてきた今までの友好的な信頼関係が存在している。

そんな奇跡的に成就したブッキングによって来日してくれたANDY C。自分自身も06Sの12周年記念に来日してくれた時以来のDJプレイで、この3年間海外で見られる機会が無かった分、どんなプレイを体感出来るのか?期待しまくっていたけど、ドラムンベース界の絶対的王者と形容するに相応しいDJプレイだったのはもちろん間違いない。日本に来日するまで9日間連続でヨーロッパのギグをこなし、今回の日本は2日間だけの滞在で2ギグ。これほど人気があって忙しいドラムンベースDJは他に存在しないし、体力的にも精神的にも、そんな過酷なスケジュールを乗りこなせる人間自体そもそも居ないんじゃないか?と容易に想像出来るけど、そんな心配は全く無用で、今回の2時間は完璧と言うに相応しいDJセットだった。まだ聴いたことが無いカッコイイ!と素直に思える曲と曲のダブルドロップによって醸し出されるマッシュアップ感満載のMIXに、往年のヒットクラシックチューンも絶妙に差し込む連続投下は驚愕の連続で、学ぶ的要素がふんだんに詰まりまくっていた。彼のDJ機材のセットアップは、Traktor使いでアレン&ヒースのミキサーに、3台のターンテーブル。まるでシンク機能を使ってるんじゃないか?と疑ってしまうほどのピッチコントロールに、ミキサーの特性を熟知した絶妙なフィルター操作。緻密な計算によって次々と繰り出されるはめ殺し的テクニック。ドラムンベースを知り尽くした知恵。15年以上にわたってトップDJとして君臨し多くのステージで積み上げた経験値。全てが一体になって表現される音がANDY Cたる所以を決定的に見せつけられた。でも、昔はもっと曲芸的な強引なMIXも多かったけど、今回は程よいロングブレイクを多用しているのもあって、この3年で大分違った印象を受けたのもあって、パーティーが終わってからANDYに問いかけた。セットの印象が以前と大分変わったのは、彼自身がここ数年敢行している6時間ロングセットや、世界中の大型フェスに出演し続けている影響があるのか?と。答えはYESで、15歳でセンセーショナルなデビューを飾ってトップランナーとして走り続けている彼も、既に40歳になり、若かりし頃は、ガンガンに攻め込むセットを組み込んでいたけど、最近は感情に直接響くようなエモーショナルな音もしっかりプレイしたいし、ステージやクラブが大きくても小さくても自分はDJをするのが心から好きだから、常に同じ気持ちで挑んでいると。本当にプロフェッショナルなドラムンベースDJだと思ったし、AKiこの15年間180回も良く日本でパーティーを続けてくれたね。Ram Recordsの為とかでは無くて、ドラムンベースシーンにとって、この東京でのパーティーは重要で本当に尊敬に値するし、ありがとうと語ってくれた。絶対的王者からのこの言葉で、この15年が報われた想いがしない訳が無い。

日本にドラムンベースの魅力をもっと伝えたい。こんなに素晴らしい音楽があるんだ。そんな気持ちで仲間と15年前に開始した06S。今回はノルウェーに移住した MY MCのYUUKIが居てくれたのも、やっぱり最高だった。彼は俺がして欲しいことを全て現場でフォローしてくれる。やっぱりYUUKiが居ないと06Sじゃないなぁとか考えながら、自分のセットが終わってみると、山のような思い出と共に迎えたパーティーは、一瞬で終わってしまった。終了の朝5時を迎えても沢山の人が楽しんでくれている情景は、心から美しいと感じるし、DJとして出演してくれたSIMO、VELOちゃん、もちろん参加してくれたみんなには心から大きな感謝です!本当にどうもありがとう!! これからもみんなと共に5年、10年、15年と歩んで行きたい欲求に満たされた、死ぬまで記憶に残る大きな夜でした。

P.S. パーティー最後の朝5時の模様を360度カメラで撮影した映像がこちらで見られるので是非 → https://www.facebook.com/djaki.tokyo/videos/10154154329842329/

2016-05-02

06S 15th Anniversary Mixed by DJ AKi



毎年06Sのアニバーサリーを記念して、DJ MIXをレコーディングし、soundcloudに公開している。有難い事に年間7000再生以上もDJ AKiのMixが様々な人に聞かれていて、年に1度現在の自分に向き合ってこのMIX製作に取り組む時間は、DJとして1つの形を残せるとても貴重な時間と機会。録音しては聞いて、気に入らないところがあったら差し替える連続作業を反復的に繰り返し、何日も費やして、約1時間弱のMIXを作り込む。これだけ多くの人が聞いてくれる分、全く気が抜けない1発録りの真剣勝負は、素直にDJをするのが好きで、やり始めると没頭してしまう気質と、何かを生み出す喜びに満たされたくなる想いと共に、許された時間の範囲の中で、どこまで自分が納得出来る組み立てが出来るかへの挑戦だったりもする。今回のMIXは全体に渡って2016年を象徴するであろう最新の音源を選曲し抜いて、流れるような展開の中、聴き終わったら直ぐにもう1度聴きたくなるような流れにしたいと思案した。最終的にここに公開出来たMIXは、思いの外その思惑が綺麗にはまった、全体的にスムースなMix感が聴きやすく、安定感も溢れるMIXになった。DJ機材は、Traktorを使用し2台のターンテーブルとミキサーという原点に戻ったシンプルなセッティングで、CDJでは表現し得ないターンテーブルによって産まれる、人間が醸し出す絶妙な人力グルーブが全編に渡って楽しめる仕上がりになった。今年のMIXが昨年以上に聞かれたら最高に嬉しいし、DJ冥利に尽きる。06Sの大きな節目である15周年記念前まで、残すところ後1日!! このMIXを聞いて気持ちを高めつつ当日を迎えましょう。

06S 15th Anniversary Mixed by DJ AKi

(Track list)

Dr Kink (Original ) _ The Upbeats
Hyperion _ Friction & Fourward
Robots & Romans (Audio Remix) _ June Miller 
Trump _ James Marvel ft. MC Mota
True Grit _ Smooth
The Light _ TC
Down System _ North Base
Pale Blue Dot (Calyx & TeeBee Remix) _ The Prototypes
New Era VIP _ Andy C
Storm Brew _  TC
Fun House _ Delta Heavy 
All Out _ Keller Hertz
Drawback _ Phace & Noisia
Doom (Original) _ The Upbeats
Against the Grain _ Counterstrike
Overdose _ Audio
Testify _ Drumsound bassline smith
Equilibrium _ Bad Company UK
Dungeon (Original) _ The Upbeats
March On _ Fixate 
LVL09 _ Levels
Conformity _ Inside Info
The Hornet _ Alibi
Dem A Talk Bout _ Richie Brains 
Molecules _ Fixate 
Remind Me  _ High Contrast

Feeling Happy _ Calibre