2015-05-29

青春時代の1ページ in NY

ニューヨーク(以下NY)には90年代の7年間住んでいた。正に血気盛んな20代の青春時代。当時は人格が尖り過ぎていて、知らない人と口なんて絶対にきかなかったし、触る物を皆傷つけるほど、横暴で凶暴で誰であろうと、変化球無し。とにかくストレートに、はっきりと言動も行動もしてしまった時代で、やんちゃ過ぎるその性格と生き方は、今考えると、ホント酷い嫌なヤツで、あの頃にご迷惑をかけた沢山の人々には、この場を借りて謝罪したい。すいませんでした。でも、それぐらいの強い態度と真っすぐな生き方をしていないと、20代そこそこの日本人が、世界中の鋭く切れがある若者達が集まって、切磋琢磨しながらサバイブしていた、まだ治安もメチャクチャに悪かったNYでは、生きて行けなかったんだよ。と言い訳しておこうw。

DJを始めたのは、そんなNYでの生活まっただ中で、その前は22歳からフリーランスでイラストレーターをしていた。日本では女性ファッション雑誌 ELLE JAPONの星占いページに1年間連載でイラストを描いたり、某スニーカーブランドの広告にも自分の絵が採用されたりして、まだバブルの名残もあったから、自分の絵1枚に結構なギャラが支払われて、正直良い気になっていて、凄く考えが甘かったんだけど、自分は海外でも絵の仕事が出来るじゃないの?って考えていた。でも、いざ住み始めてみてもそこはNY。才能溢れる人々が星のように存在していて、自分の才能の無さに打ちのめされて無理だなって薄々感じていたけど、それでも、諦めないで自分の作品をまとめたブックを持って、何社も広告代理店とか、イラストレーターのエージェンシーに足を運んだりもした。今考えるとかなり無謀な挑戦ながら、それでも NYのコミュニティー雑誌の挿絵の仕事をするチャンスを得て、海外で初めて絵の仕事がもらえた時は、凄く嬉しかった記憶がある。でも、もちろんそれだけでは食べて行けないから、カフェのバスボーイ(ひたすらお客さんの空いたお皿を片付けてウエイターをサポートする仕事)とか、日本食寿司レストランでウエイターとかもやった事がある。バイトは日本で生活していた時も含め、本当に色んな職種をやった。正に “Young Poor Faburous”な時代。

そんな頃、絵の仕事をくれたエージェンシーからモデルの仕事をしないか?とオファーがあって、お金が貰えるのであれば何でも仕事しますよ。と言ってオフィスを訪ねると、そこはオーディションの場。日本でもTakeo Kikuchiの丸井のカタログでモデルの仕事をした事もあったけど、もちろん本気でモデルになろうなんて事は1度も考えた事は無かったし、オーディションを受けるのなんて好きじゃないから、断ってみたけど、まぁそう言わずまず座ってよ的な流れで、知らずと合格していた。仕事だし指定されたフォトスタジオに行くと、どうやらカルバンクラインが日本のカルチャー雑誌 CUTとのタイアップ企画、Portraits of Neo New Yorkers (若い世代のニューヨーカー達のポートレイト)で、当時NYで駆け出しながら注目されているアジア人の若手クリエイターやモデル達が10人くらい選定されていた。これがその時の写真なんだけど、俺とは分からない位、別人だよね。。。180cmで56kgだったから、かなり痩せていて、写真から尖っているギラギラ感が溢れてる。時が経てば人間は随分丸くなるなと実感してるけど、この写真を見ていると、NYでの青春時代の記憶が目まぐるしく蘇ってくる。当時はスマホなんて無いから、今のように、写真を気軽に撮れなくて全然残っていないから、これは青春の1ページと呼ぶに相応しい記念の写真だ。この半年後に、DJを初めて結局今に至るんだけど、この時は自分がDJになるなんて、全く考えても居なければ、それが職業になってご飯を食べているなんて、全く知る由も無かったんだよ。DJを26歳で始めるってかなり遅いから、がむしゃらに必至で打ち込んだけど、人生何が起こって、どんな風に転がって行くかなんて分からない。でも、全てはどれくらいの気持ちを持って自分の人生の目的に挑んでいるかが凄く大事で、自分が進みたい道を真剣に切り開いていかないと、現状は変わらない。考えすぎるよりも、まず行動を起こし、臆病にならないで、本気で自分のやりたい事に向き合って欲しいなと、今の若者達には思う。


最近DJを始めたきっかけは、何ですか?って質問を755で若者達からされるんだけど、話すと長いから、その辺のお話は、NYでの青春ストーリー2につづく。

2015-05-26

ブログを再開した6つの理由

最近AKiさんブログの更新が頻繁ですよね?って会う人に良く言われる。基本的にブログを書く事に対して、DJ AKiをサポートしてくれる方々からは好意的に受け取ってもらえているし、俺の事なんてどうでも良い人は覗きに来ないのが、むしろブログのチャームポイントだったりもする。そんな、もの凄くピュアな自分、DJ AKiの日常を記したブログを再開した理由がいくつかあるので書いておくね。

1. GoogleでDJ AKiを検索して、昔はこのブログ”Real Life of DJAKi”が1番上にヒットしてたけど、更新しないで放置してたせいか、今は1番最初がDJ AKiのTwitterアカウントになってしまって、2番目に来るのが名古屋の女ヒップホップ DJで同じ芸名のDJ AKiのブログなのが、何か微妙に納得出来ない。まぁ日本中に山ほど、DJ AKiが存在するのは知ってるけど、そこはやっぱりね。1番DJを長くやってるはずですから。

2.このブログのタイトル通り、自分のリアルな気持ちや日常生活を伝えたいから。メッセージを伝える重要性は、06S 14周年のメッセージビデオの投稿にも書いたけど、アーティストは自分の言葉と気持ちを伝え無いと、この人誰?どんな気持ちでDJしてるの?ってなるのは当然で、そこをしっかり伝えると受け取り側の気持ちも当然変わるでしょ? 一方的では無くて感情を循環させるやり取りって、恋愛とかSEXと同じで、気持ちの交流が凄く重要。そして、ありがたい事に最近はブログに1回投稿すると、かなりの数の人が閲覧しに来てくれるようになった。自分の想いを活字にすると、ラジオでのトークとはまた違った響き具合いを感じる。音楽を伝えるのと同様に、ブログを書く事で、新しい世代のまだシーンに参戦したばかりの人達も応援してくれるようになって、自分がDJをしている音楽が少しでも広がって欲しい。

3.SNSはもう大分長い事やってるけど、TLに広告が入ると何故か感情が一気に冷める。あぁここもビジネスですかって、、、昔はfacebookもtwitterもそんな事は無かったのにね。そして、自分が伝えるべき事がTL上でドンドン流れていってしまう感覚が何か物悲しい。故に文字制限も無く、しっかり細かく書き込めて、1つの場所にそれらの文章達がアーカイブされていく自分のブログの重要性に改めて着目したんだ。 聞いた話だけど、EDM界で爆発的な人気を誇るHardwell は、SNS部隊が5人居て、常に彼回りの何らかの情報を発信して、その人気を不動のモノにしているらしい。EDMはダンスミュージック初心者でも分かりやすい音楽性や今の流行なのもあるけど、SNSを使ってメッセージや気持ち、日常、自分の音楽性をしっかり伝えているからこそ、年間何十億円も稼げている アーティストが何人も存在している事は忘れてはならない。要はやる事はちゃんとやってる。俺にはSNS部隊は居ないけど、そこは見習って自分1人でも出来る事はしないといけないなって思わされたんだよ。

4.文章を書くのが好きだから。基本的に自分の生き方として、好きな事しかしたくないんだよ。ご存知の方も多いですが、本当にわがままな一人っ子0型で、好きな事以外はしたくない!って性格は、もう一生変わら無いって言い切れる。むしろ変わる気も無いし。でも、文章を書く仕事をしていた時代もあったし、かなりの文字数をタイプしてきた歴史があって鍛えられた分だけ、自分の言いたい要素を文章には出来るし、とにかく活字を書くのが好きだから、もっとちゃんとやると決めた。

5.最近TVが下らな過ぎるよね?何でなんだろう? 若い人達は、そもそもTVなんか見なくて、youtube世代か。昔はもっと刺激的な番組が一杯あったんだよ。切り口が鋭い報道番組とか、必要以上に熱血なドラマだったり、事件の再現VTRでもの凄くHな映像が普通にTVで流れてたり、飯島愛がTバックのお尻出しても(古い)、コンプライアンスなんて無かったのにね。今のTVってクレーマーとクライアントに支配されちゃってる感が満載で、見ているとつまらないしイライラするから、ほとんど見なくなった。稚拙なドラマ。同じ顔ばかりのお笑い芸人。そんな情報は正直要らないです、ときっぱり言い切れる暗くて残酷なニュース。子供の頃からTVっ子だったから好きな番組を見ていた方だったけど、気分を害するような余計な情報が入ってくる位だったら、その時間を有効的に使って音楽を聞いたり、MIXを作ったり、ブログを書いている方が、よっぽど建設的だなって思ったんだよ。20代の前半に、こんなくだらなくて無駄な事に時間とお金を費やしてるんだったら、もっと違う事出来るじゃん!って悟ったパチンコと同じ。

6.ラジオ番組を月々3本配信していて、それぞれの番組に主旨と目的があるんだけど、block.fmに関しては、実は適当に話しているようで、TLのコメントに絡む以外のトーク内容は、全て原稿に書いてる。block.fmは、他の2番組と違って、m-floのTakuサンのラジオステーションで、毎月番組をやらせて頂いてる立場だし、粗相が無いように、そして、1人トークで原稿が無いと話すべき内容を忘れ、伝えるべき事を見落とさ無いように。実際トークだけならまだしも、生でDJミックスも同時にしている訳だから原稿が何よりも役立つ。10年以上前にまだワンセグが始まったばかりの頃、NHKのデジタル放送で”UNIVERSAL SOUNDS”って番組をやっていた時に、その番組のディレクターから、ブラジルは楽しいよね~。あ~あのご飯は美味しいよね~、なんて軽めのトークをしてたら、もっと簡潔に伝えるべき内容を明確に話さないと、聴いてる人に全く詳細や感情が伝わらない!と、鬼の形相でダメ出しされた事がトラウマで、その名残で原稿を書く癖が残ってる。NHKは基本的に教育が軸だから、そこで嫌でも学ばされた事は大きい。で、block.fm用に書いてる原稿の文字数が結構あって、これはパソコンの肥やしだけじゃなくて、公開すればブログに書けるなって気づいたんだよ。


こんないくつかの理由があるんだけど、結局ブログって本来凄く個人的な物であって、SNSがこれだけ絶大なパワーを持つ以前から存在する、実は大事な情報発信源で、特に自分のブログは、アメブロのように巨大で無数の人々が往来し、そんな人達を網羅するブログでは無いGoogleでやっているから、余計な通行人から炎上されるような酷くて醜い書き込みとかも無いし、クライアントありきで展開されるビジネスとは真逆で自由だから、心情的に、そして感覚的に自分に凄くフィットしている。これからも日常で感じた気持ちとか、自分が考えている事とか、ドラムンベースのアーティストや楽曲情報とか、もちろん趣味の温泉や、旅の話、美味しいご飯、パーティーインフォ等、出来る限り週2本位は投稿するつもりだから、もっともっと沢山の人が読んでくれると嬉しいDJ AKiなのです。

2015-05-18

12種類の春野菜カレー by Spiced A

気候が暖かくなると、本能的にカレーが食べたくなるのが人間の性。暑い夏に汗をかきながら辛くてスパイシーなカレーを味わう行為は夏の特性で魅力の1つとも言える。元々カレー作りが趣味だけど、最近はダイエットしている期間なのもあって、野菜中心の生活に変化して、外食して必要の無いカロリーや油を摂取するのが嫌だから、自分の口の中に入るものをしっかり管理したくなっている。そんな理由もあって料理を作る機会の頻度が増えた。この前ブログに書いたトマトスープスパゲッティーは、そんな野菜中心の食生活を満たしてくれる、自分にとって身も心も温まる有り難い料理で、パスタを入れなくても、野菜を沢山バランス良く穫る事が出来て、もちろん美味しいスープとして食している。

でも、大量に作ると何日も同じ味を食べる事になって、美味しくてもやっぱりちょっと口が寂しくなって、変化が欲しくなる。そこで、作ってから2日位経ってから、味の変化を求めて、この数年で培ったスパイスの知恵を生かそう!と思い立って、マイ•スパイスコレクションから、トマトスープの味にマッチしそうなスパイスを選んで調合。元々カレーは作ってから1,2日間寝かせる時間を持つ有名店もあるから、この発想は間違って無いと確信して調理開始。以前のトマトスープのレシピから、最終的にカレーに作り直した時に、映えるであろう形を想定した上で、素材を選び直した。スパイスを投入して出来上がってみると、これは中々芳醇で野菜のすっきりとした爽やかさが際立つ、今迄味わった事の無い、優しいけれど刺激的な味に仕上がった。

ここで着目するべき素材は、セロリで、元々大っ嫌いな野菜で、生で食べると今でも好きとは言い兼ねるんだけど、大人になるにつれ、熱を加えた時に産まれる甘みと、食感が良い味を醸し出してくれるのが好きで、スープにして煮込むと格別な味になる。もちろん茎も根も葉も全部食べられる。セロリは食物繊維やβーカロテン、ビタミン、ミネラルを沢山含んでいて、美人になりたければセロリを食べろって言われる食材。美人になりたい訳では無いけど、これだけ大量のセロリを摂れる料理は中々無いと思うし、暑い夏を乗り切ってくれるであろう清涼感溢れる、身体にとっても有効的な野菜だ。

使った材料をメモ代わりに書いておこう。(野菜) 春キャベツ、新玉ねぎ、セロリ、白セロリ、塩トマト、トマト、人参、舞茸、ピーマン、パプリカ、ネギ、パセリ、コーン。明確には14種類。(スパイス) クミン、ターメリック、フェンネル、コリアンダー、チリ、カイエンペッパー。


カレーは何度と無く作ってみて、色んな人に試食してもらったけど、AKiさんお店出した方がイイですよって結構言われるので、もうちょっと大人になったら、良質なドラムンベースが聴けて極上なカレーが食べれるお店をやりたいと考えてたりもする。レシピの詳細は企業秘密で、公開する事は無いと思うけど、このカレーは、今迄作ったカレーよりもずっとレイヤーが際立った味に深みがあって、多種の野菜の栄養含有量が豊富な上、身体に良い仕上がりになったから、凄く満足してる。でも、もっと探求したくなる性分は相変わらずなので、夏に向けてより磨きをかけたカレー作りに勢が出そうな雰囲気だ。俺のカレーを食べられるパーティーをやって欲しい!って声が多数なので、今年は、DJ AKiのカレーとDJを堪能出来るパーティー ”Spiced A”の復活に応えられるかもね。そして、これでまた野望に一歩近づいたに違いない(笑)


2015-05-17

豪邸建設計画 (見取り図付き)

タイトルを見て、DJ AKi がとてつもない豪邸を建設するとでも思った?もしもそうだったら、そんなに素敵な話は無いんだけど、実際は遠い昔、まだ10歳だった頃の自分が将来住むであろう家の見取り図を描いた紙切れが、実家の押し入れ奥底の掃除をしていたら、発掘されたんだよ。どんな想いでこれを書いたのか全く持って記憶に無いんだけど、きっと小学校の授業で、先生が将来の自分の家を書きなさいって言ったんだろうね。10歳の時に25年後を予想してるから35歳でこの家に住んでるって妄想してた自分は、一体何の職業に就いて、どれだけの財を成しているのか?ちゃんと考えていたのだろうか、、、だって、広大な敷地に1階建てで10LDKだよ(笑)しかも、トイレ3つに風呂2つ、敷地内で1番大きなプール完備。犬もニワトリも牛までも飼ってるし。産みたての卵食べて、自分で牛乳絞って飲む気だったのか? 家族8人って事は、両親、自分、嫁、子供 4人の子沢山な家族構成って事かぁ?残念ながら現在 3LDKに1人暮らしだし(涙)

でも、見取り図をじっくり見ていると結構イイじゃん!って思えるポイントはいくつかあるな。きっと特別書斎は自分の秘密基地的な部屋で、窓から直接プールに飛び込めるリゾート地でも中々出会えないラグジャリー感満載だし。日本の高度成長期で公害問題とかが当たり前だった時代に産まれていながら、風力発電搭載で既にエコな発想先取り。この広大な敷地のほぼセンターで、近隣から音の苦情が無さそうな爆音で音が聞けるに違いない、音楽好きにはたまらないオーディオルーム設置。音楽は子供の頃から好きだったけど、ここでパーティーでもする気だったのか?大人になってからその思考と存在に多大なる感銘を受けている千利休も驚きの、茶室ならぬ茶の間?子供なのにわびさびが分かっててたのかい?車庫位大きな自転車置き場。どんだけ自転車が好きだったんだよ。しかも庭にはユニクロ柳井社長の豪邸の如くゴルフ練習場完備。


これを見ていると子供の妄想って全く現実的じゃないけど、自由で何にも縛られていないんだなって感じたんだ。自分はとてつも無い大きな人間になるんだっておもいっきり勘違いをしてたのは間違い無いんだけど、それ位の尺を持って物事を考えていても、子供だったら良いんじゃないか?って思うよ。結局大人になるにつれ、人は何度と無く色んな壁にぶつかって現実を知り、どんどん考え方や行動が小さくまとまってしまうから、今アーティストとして生きている自分としては、この妄想見取り図が出て来て、もっと大きなイメージを持って妄想しないとダメだよ!って戒められた想いがする。そして、お子さんをお持ちの方々。子供には自由に考えさせて妄想させるのが、1番正しいと考える次第です。でも、その育て方で、俺みたいな大人になったらすいません。

2015-05-12

6度目の6時間DJセットを終えて

6時間という長丁場のロングセットをこなせるDJは、音楽に対する溢れんばかりの愛情と、数々の修羅場を通った経験、長年音楽を聴き続けた時間によって蓄えられた知識、途切れない集中力、そして、もちろん最後迄踊り続けながら楽しくDJが出来る体力が無いと絶対的に成し得ない。そんなロングジャーニー(長旅)は、ゴールした時に今迄体感した事が無い充実感と達成感を味わえるけど、緻密な計算による組み立てが必要で、時間の経過と共に自分が知りうる音楽の魅力を十二分にフロアーに伝え、聞き手側に飽きさせる事無く、波のように快感や歓喜を6時間に渡って与え続けないといけない。

今回 6 回目を迎えた、Jupiter 6 Hour Journey だけど、約1年に渡って過去5回体感して得た経験をじっくりと振り返って、何が正しくて間違っていたか?、自分に問いかけて今回のJupiterに向けてたっぷりと時間をかけて6時間を構成し選曲する事を試みた。音楽的な話だけど、ドラムンベースは昨今本当に多種多様に細分化が始まって、一口でドラムンベースと呼んで良いのか?と思う程様々なプロデューサーやレーベルが存在する。大きく分けて dBridgeの”Exit Records”が創り上げた、ドラムとベース、ほんの少しの上物のみで構成されるようなミニマルでディープなカテゴリー。あのRoni Sizeの才能を世に送り出した、歌ものやオーガニックな音源で構成される楽曲が主軸のBryan Gの老舗レーベル “V Recordings”に代表される、リキッドと言われるカテゴリー。DJ Hype が主宰する”True Playaz”が前身のレーベル”Playaz Recordings”が長年打ち出しているジャンプアップスタイル。リバプールに拠点を置き、この10年で最も飛躍したサイバーハード系スタイルレーベルで、Futureboundが主宰する”Viper Recordings”。優秀なメロディーメーカーを多数抱える”Hospital Records”。ドラムンベース界のキングと呼ぶに相応しいAndy Cと、彼の片腕で父親をフリーメーソンに持ち、シーンのトップを走り続ける由縁となっている、才覚溢れるやり手レーベルオーナーRed Oneが運営するNo.1レーベル”Ram records”。このレーベルは近年サブレーベル ”Program”も立ち上げて新種の音を産み出す若手プロデューサーによる音にも着目し、本体のRam自体もカテゴリーすら不可能な程、幅広いスタイルの楽曲を常にリリースし続けている。もちろん我が愛する天才STYが書き下ろしたASYのアルバム#Zero _ ASY からの楽曲も!ここに書いたレーベル以外にも本当に沢山のアーティストや音楽が存在していて、1つのジャンルでこれだけの幅がある音楽性は他に無いと言っても過言では無いし、どんどん進化していくドラムンベースの虜になって20年近く経つ自分としては、この音楽に関わってしまった時間を運命としか思えないし、近年のこの進化は、目覚ましい勢いだ。そして、Good Musicであればカテゴリー問わず何でもプレイしたい性分で、1晩の責任をDJとして自分1人で背負う行動は、1人っ子の自分に凄く適していて、積み上げて来たキャリアにより大きな影響と経験を与えてくれる。

閑話休題。今回の6時間セットは出来るだけハードな時間帯を少なめにしようと思案した。普段の DJAKiのイメージはハードでブチ上げ系で攻めのスタイルだと通常認識されている。06Sが14年にも渡って打ち出している音楽は、サイバーで無茶苦茶に踊り倒せる、大箱に映える音源を主体にパーティースタイルを築いて来たけど、それ以外にもドラムンベースには、素晴らしいエモーショナルな音楽が沢山あるから、折角6時間も持ち時間があって、自分1人で1晩に渡って表現出来る贅沢で大切な機会を、06Sとは違った形でより探求したかった。そして、大箱では出来ない Faiの特性を生かした音楽を次々に紡いでいく事によって産まれる雰囲気やフローを1番に考えた。Faiのサウンドシステムは小箱でありながらフロアーの音の鳴りが良くて、東京のクラブの中でもベースサウンドを感じるには最適なクラブと言える。ベースあってのドラムンベースだから、あれだけベースが鳴っていると音楽の理解度がぐっと上げって、よりその魅力を気付けると思う。そして、この数年で自分好みの音を紡ぐべく、自分のいくつかのハードディスクの中に保存されている無数の曲の中から可能な限り掘り出してみた。通常6時間だと1時間平均30曲と考えてもおよそ180曲分が必要だけど、現場の雰囲気に応じて予定のDJセットから曲を抜き差しつつMIX出来るように、新旧織り交ぜて200曲用意し、特に今回は浮気する事無く、100%ピュアにドラムンベースをプレイすると決めていた。

初めて6時間セットに挑んだ時は、終了してみると、かなりヘタレてしまって、自分の体力の無さと、全然時間をコントロール仕切れ無い感覚があったけど、6回目ともなると30分単位で経過する時間を大分掌握出来るようになったし、6週間で10kg近く体重を絞った分だけ身体が軽くて、グルーブも軽快だったと思う。各時間帯のフロアーに居るみんなの様子も手に取るように感じられたし、約180回のMIXは基本的にイメージ通り組み上げる事が出来て、100%完璧では無いけれど、かなり100%に近い形になって、新境地を垣間見れた6時間になった。

Jupiterに遊びに来てくれる人達は、心底ドラムンベースとDJ AKiが好きで、フロアーから跳ね返ってくるエネルギーの純度が非常に高い。好きな曲に涙している人、黙々と音楽にはまって踊り倒している人、椅子に座って音楽に聞き入る人、仲間と楽しく会話してパーティーの雰囲気を楽しんでいる人、泥酔して立ってるのも危ういのに踊り続ける人、その泥酔者を手厚く面倒看てる人、Mixを繰り広げるたびに絶叫する人、ニナクラよりもDJ AKiを選んでくれた人、女装してる人、たまたまFaiに来て踊らされちゃった人、06SでドラムンベースにはまってJupiterにも来てくれた人、始めてクラブに来た人、赤塚不二夫の漫画に出て来そうな顔でもRam RecordsのT-shirtsを着てる人、ヘドバンシスターズにセクハラする人(SIMO)等、本当に多種多様。フロアーからブースが近い分、それぞれの人の動きや様子がはっきり分かってるんだよ!(笑)クラブと言えば、ナンパとか、欲望が渦巻く場所だとイメージを抱いてる人が多いかも知れないけど、少なからずJupiterには、そんな事は全く無くて、純粋に音楽を楽しむみんなの笑顔が溢れ弾けている印象が強くダイレクトに感じられる。まだ100人規模のパーティーで、決して大きくは無いけど、継続する事で、2倍、5倍、10倍のサイズになるように、より濃密で愛が溢れるJupiterになるようにイメージして、これからも6時間を楽しんで行こうと思う。だってDJ AKiは、Jupiterに関わってくれる人や、遊びに来てくれる人達を愛さずに居られない訳ないからさ♡

Photo by Igarina. Big Thanx to Fai Aoyama , K2hg(9B) , Yuuki MC , Future Forces Crew and all lovely people who came down to Jupiter DJAKi 6 hour Journey☆

2015-05-07

アロマの香りに包まれて

人それぞれ色んなフェチがあるけど、性的なフェチはさておき、戌年産まれが影響しているのか、自分は結構な匂いフェチなんだ。素直に良い匂いがするモノやオネーサンが大好き。どんなに美人でも臭かったら絶対に好きにならないし、臭い物には蓋を閉めたくなる。匂いは自分が好きで良い香りだったら何でも良いんだけど、例えば洋服から俺好みな柔軟剤の匂いがしてたらかなり萌えるし、その人自体が持ってる体臭に香水の匂いがバランス良く混じり合ってたりするとクラッと来る。その反面ちょっとその匂いは、、、って感じる香水を付けてる人は苦手。もちろん人間の発してる匂い以外にも敏感で、高級な温泉旅館とかホテルの部屋、スパって絶対的に気持ちが落ち着く良い匂いがする。香を焚いてお客さんを出迎える温泉宿もあれば、アロマの香りが漂うホテルとかね。そんな良い匂いが自分の家でもしたら素敵に違いないなって思って、ディフューザー(瓶から木のスティックが数本出てるあれ)でも玄関においてみたくなって、06Sにいつも来てくれる女子が、THANNで働いてるから聞いてみた。

THANN はタイ生まれのナチュラルスキンケアブランドで、厳選された植物由来の有効成分を生かして開発された商品が売りで、アロマ仕立てのその香りが好きで、所謂オーガニックな製品で、以前もらったサンプルの匂いを嗅いだら良い匂いだなぁと思ってたんだけど、玄関に漂う上品でフルーティーな香りのおかげで家に入った時の印象が変わった。その話を商品管理部の部長さん(彼女も06S常連さん)に話したら、だったらAKiさん色々と試してみて下さいよって言ってくれて、素敵なプレゼントが先日家に届いた~♡ プロダクトのデザインもモダンだし、ボディークリーム、シャワージェル、フェイスクリーム、アロマオイル等、今迄これは女子の物だろ!って思ってたけど、実際試したら凄く心地良くて、お肌もスムース&ジェントルな感じになってきた。アロマの香りにすっかり癒されちゃって、精神的な落ち着き作用があってリラックス出来る。食欲も回復したし、フレグランスミストを枕に振りかけると、気持ち良く快眠出来るようになってきた。こんなに効果あるんだっ!てちょっと驚いてるけど、アロマの香りに包まれて、これで俺も女子力UPに違いない(笑) 。ステマブログでは無くて、本当に良い物だと思えるので、女の子に限らず男でも試してみるとイイと思うよ。人間の五感は、視覚、聴覚、触覚、味覚、嗅覚で、匂いってモノ凄く大事だと感じるし、感覚を鋭く極める為には、それぞれの感覚を敏感に鍛えるのって大事だなって感じる匂いフェチのオイラです。


2015-05-04

14周年は通過点


1つの目標をクリアーすると、そこにまた新たな道が産まれる。自分の人生は全く平坦では無くて、アップダウンがかなり激しいジェットコースターのようだけど、DJに関しては人生と違って、常に目標と熱い気持ちが沸々と湧き出て、その繰り返しがもう20年近く経過している。先週土曜日の 06S 14周年記念パーティーは、みんなと盛大にお祝い出来て、喜びと幸せに満ち溢れた至福の時と形容するに相応しい夜で、自分の気持ちは、かなり高い位置に登り上がって無事に幕を閉じた。


スペシャルゲストとして約3年ぶりに再来日してくれた RONI SIZEは、音楽シーンに多大な影響を与えたアーティストで、ドラムンベースのみならず、現在活躍している様々なジャンルの音楽プロデューサー達に尊敬されていると言っても過言では無い。パーティー前のディナーでは、06Sの前日の卓球さんのパーティーにゲスト出演した Christian Smithも同席してくれた。彼の主宰する ”Tronic” は、beatportにおけるテクノのカテゴリーで3番目に大きなレーベルへと成長していて、そんな彼も RONI SIZEと一緒に食事が出来るなんて光栄だよと言っていた。久しぶりに会った RONIはとてもご機嫌で、東京に戻って来た事を素直に喜んでいたし、彼の言動や1つ1つの動きを見ていると生粋のミュージシャンだなぁと感じる。色々と話せたんだけど、 「AKiはそんなに英語が話せたっけ?」と問われ、「そりゃあRONI SIZE位偉大で憧れていた人にはナーバスになって今迄ちゃんと話したり出来なかったんだよ」と言うと微笑ましい笑顔を浮かべていた。

初めて彼のショーケースを観たのはDJを始めてまだ間もない NYに住んでいた時代の1998年で、イギリスのMARCURY MUSIC 大賞を受賞した、RONI SIZEを象徴するアルバム”REPREZENT” のライブツアー in NYだった。ウッドベーシストとドラマーを従え、当時ブリストルで共に活動していた KRUSTや DIE、SUV等も一緒に登場するという、過去に見た事が無い新しい形のライブで、こんなドラムンベースのライブがあるんだ!!!と、とても革新的かつ衝撃的なものを見せられた印象が今でも強く残っている。そんな RONIの今回の06SでのDJセットは、素直に素晴らしい!と言える、バラエティーに富んだ選曲と構成で、CDJ4台をUSBで起動させて、シンク機能を使っているだけに、次から次へと展開させる矢継ぎ早なMIXを繰り広げ、凄まじく勢いがあって、彼の音楽性とキャリアを感じさせる貫禄のプレイだった。エフェクターもガンガン使うから、DJでありながらライブを観ているような感覚が味わえた。そんな特別な内容にも関わらず、90分の間で2回もトイレに行きたいと言う頻尿具合いで、トイレに連れて行く始末。用が済んでDJブースに戻る途中で女の子に声をかけてるし(笑) 何て自由な人なんだって思ったよ。でも、そんな彼の人柄は、あんなに偉大でありながらチャーミングだなぁと思わされる。絶対にそれは彼の持つキャラクターと人徳によるものに違いない。

自分のDJセットの自己評価は75点位かな? 正直もっとやれたなって感じていて、アニバーサリーで有りながら、前半はちょっとダークでハードコア過ぎたかな?とも思うし。でも、そんな激上げなテンションでも、前列3列目位は女の子達が沢山居て、ガンガン踊ってくれていたから、06Sを開始した当初の男汁全開時代とは随分変わったなぁと思いながらDJをしていた。そんな状況から、最後はいつものようにハッピーなバイブで閉められたし、及第点には達したと思っている。オープニングのDJ、SIMOはオジさん会社員でありながら毎週ラジオ配信しているだけあって、そこに集う仲間達から本当に愛されているなと思った。毎週続けるのは簡単な事では無いからね。RONI前にDJをした06SのサブレジデントDJの YMASAも、走り込みを感じた気合い十分のプレイで、もう5年06Sに出演しているけど、今迄で1番やり込んでいて良かった。とにかく1晩通して、しっかりとしたDJが良い音楽を流していて、充実したアニバーサリーになった事はとても満足している。今後も本気で06Sの為に、そして本気でDJをやって行きたい若い人達を出来るだけバックアップしてサポートする事に変わりは無い。 (SIMOはオジさんだけどw)

14周年記念パーティーが終わり頭に巡っている想いは、とにかく感謝という言葉につきる。DJはお客さんあっての仕事で、パーティーも同じく、誰も来てくれ無かったらもちろん14年も続けられない。14年という年月はとても長く、移り変わりの激しいダンスミュージックシーンにおいて毎月開催し続けているにも関わらず、06Sには未だに熱気と活気があって、そこに集まってくれる人の情熱や愛が溢れている。サポートしてくれるみんなは1人1人全く違う生活や環境で生きていても、06Sに遊びに来る事で、普段のストレスを発散しながら、全く違う人種であっても、好きな音楽の元、仲間の輪が広がっている状況を見ていると、とても素晴らしい事だと思えるし、そんなみんなは自分にとって誇りであり、感謝の想いが特に強い。これからこの輪がもっともっと広がり大きくなっていくように、DJ AKiはより精進しなければならないと改めて感じている。そして、この14年間不遇の時代からずっと寛容の精神と共に06Sを開催し続けてくれているWOMB及びスタッフへの感謝もとても大きい。ドラムンベースもWOMBも、そしてこのパーティーに集まってくれる人達に、もしも自分が出会って無かったら、どんな人生を送っていたんだろう?と考えても全く想像が付かない。

来月から06Sは15年目に突入するけど、感謝の気持ちと同時に、14周年はあくまでも通過点であるとも考える。まだ沢山やらないといけない目的や希望があるし、自分たちの手で明るい未来を切り開いていく事がとても重要だ。みんなと共に楽しめる時間と空間を今後も力尽きるまでやり通すのが、自分にとって最も大きな使命で、一歩一歩しっかり踏みしめて前に進んで行きたい。その為には、まだまだみんなからの愛がこもったサポートが必要なので、これからもDJ AKiと06Sをよろしくお願いします。

2015-05-02

いよいよ今夜!!!

いよいよ今夜は待ちに待った,マイホームグラウンドであり、我が愛するパーティー ”06S”がWOMBで14周年を迎える。このパーティーに向け、06S 的サウンドをまとめた MIX を制作したり、今回のコンセプト”Shepae The New World”を伝えるべくメッセージ映像を制作したり、もちろん DJAKi Streamも配信。みんなの気持ちが少しづつこの日に向けて高まるように、そして、出来るだけこのパーティーに遊びに来てもらって、多くの人達と、14回目のお誕生日のお祝いをしたかったから、毎日のように自分のSNSアカウントから形を変えて情報発信したりと、出来る限りの事はやってきた。とにかく14周年を迎えられるこの最高に幸せな気持ちが1人でも多くの人達に届いて欲しかった。そして、いよいよ今夜!もう今日は伝えるべきメッセージは1つ!

「アニバーサリーを祝うべくいつも以上にガッツリ盛り上がって行くぞぉおおお!」

DJAKi &YUUKi MCは、3:00~ラスト! そして、踊り足りない人はアフターね!R LOUNGE 7:00 ~ 8:30です! 

諸君!!みんなで創り上げる今夜のパーティーバイブを、多ジャンル、他のクラブ、東京ダンスミュージックシーンに、俺達の心意気、06S & ドラムンベース愛と共に示そうでは無いか!!!!