毎年恒例の MIXをアップした。ここから書いてある話は DJじゃない人には全く理解不可能で意味不明な話かもだけど、時間がある人は読んでみて。今回は、06Sの13周年記念 MIXなんだけど、過去2年間公開したMIXはとにかく音に拘って、WOMBの3階に常設されている真空管のアナログロータリーミキサーで MIXしてた。でも、今年は今迄のMIXとは方向性を変えて、Traktor & ターンテーブルのセットアップでMIXのレコーディングを試みた。正直ターンテーブルってここ10年位まともに触って無かったんだけど、DJを始めた1996年から10年近くは昼夜問わず、毎日何時間もターンテーブルに真剣に向き合ってた歴史がある。でも、CDJ誕生以来、バイナルの入手が困難だったり、曲はデータで各プロデューサーやレーベルから送られて来る現状もあって、利便性と現場での安定感を選んだ自分としては、CDJを使う DJへと移行して、すっかりタンテを触るきっかけを失っていた。そんな流れの中、昨年 Traktorの製造元である Native Instrumentさんからのスポンサーを頂いたのがきっかけで、Pioneerの CDJ一本だった自分に、パソコンを使って DJをする機会を与えられた。で、Traktorを使う DJは何十人も見て来たけど、自分の落としどころはどこか?Traktorを CDJでコントロールするのか?シンク機能を使うのか? MIDIコンは何をチョイスするのか?いくつかの選択肢の中から考え抜いた結果、やっぱりドラムンベース界の帝王 Andy Cと、テクノ界の神 Loco Diceが大好きな自分としては、彼らのスタイルである、MIDIコンでTraktor を制御してターンテーブを使うスタイルを選んだ。理由は、これだけ CDJの DJが蔓延してる時代にタンテ使ってる DJは素直にクールだなって思ってたし、何と言ってもDJしてる!感が高いからね。タンテの微妙な揺れで生じるグルーブのズレから、ピッタリグルーブが合ってくる瞬間がむしろ気持ち良いのは間違いないしね。今回はこのセットアップでレコーディングしてみた。正直タンテってちょっとでもタッチがぶれると音が縒れるし、過去2年のMIXに比べるとトータル的なサウンドクオリティーは若干劣るけど、このセットアップで出来る今の自分のスキルの限界に挑んでみた訳です。でも、タンテは触ってると若かった頃の自分の血が滾って、レコーディングしてて、当時タンテの前で四苦八苦したり、早く上手くDJ出来るようになりたい!ってもがいてたり、だんだん一人前にタンテが使えるようになって嬉しくなった頃の事とか、そんな様々な記憶が蘇ってきてもの凄く楽しかった。
今回は1時間の MIXでフリーダウンロードは無しですが、聞きたい人は毎回ここに訪れて聞いてね。だってさ、車で聞くにも街で聞くのでも、今の時代みんなスマホで聞いてる訳ですからね。昨年の MIXは1万回近く再生されてたんだけど、フリーダウンロードが無かったら1年で単純に何回再生されるのかも知りたいし。とにかく自分のsoundcloudに年1回レコーディングした MIXを公開する機会があるのは、現場やストリーミングで DJするのとは全く別の話で、夏休みの自由研究をするような感覚だから自分のスキルアップ向上にとって凄く貴重な時間。これからもやってこうと思います。 この MIX聞いて06S 13周年記念パーティーへの想いを更に高めちゃって!