2014-04-28

06S 13th Anniversary Mix by DJAKi



毎年恒例の MIXをアップした。ここから書いてある話は DJじゃない人には全く理解不可能で意味不明な話かもだけど、時間がある人は読んでみて。今回は、06S13周年記念 MIXなんだけど、過去2年間公開したMIXはとにかく音に拘って、WOMBの3階に常設されている真空管のアナログロータリーミキサーで MIXしてた。でも、今年は今迄のMIXとは方向性を変えて、Traktor & ターンテーブルのセットアップでMIXのレコーディングを試みた。正直ターンテーブルってここ10年位まともに触って無かったんだけど、DJを始めた1996年から10年近くは昼夜問わず、毎日何時間もターンテーブルに真剣に向き合ってた歴史がある。でも、CDJ誕生以来、バイナルの入手が困難だったり、曲はデータで各プロデューサーやレーベルから送られて来る現状もあって、利便性と現場での安定感を選んだ自分としては、CDJを使う DJへと移行して、すっかりタンテを触るきっかけを失っていた。そんな流れの中、昨年 Traktorの製造元である Native Instrumentさんからのスポンサーを頂いたのがきっかけで、Pioneerの CDJ一本だった自分に、パソコンを使って DJをする機会を与えられた。で、Traktorを使う DJは何十人も見て来たけど、自分の落としどころはどこか?Traktorを CDJでコントロールするのか?シンク機能を使うのか? MIDIコンは何をチョイスするのか?いくつかの選択肢の中から考え抜いた結果、やっぱりドラムンベース界の帝王 Andy Cと、テクノ界の神 Loco Diceが大好きな自分としては、彼らのスタイルである、MIDIコンでTraktor を制御してターンテーブを使うスタイルを選んだ。理由は、これだけ CDJの DJが蔓延してる時代にタンテ使ってる DJは素直にクールだなって思ってたし、何と言ってもDJしてる!感が高いからね。タンテの微妙な揺れで生じるグルーブのズレから、ピッタリグルーブが合ってくる瞬間がむしろ気持ち良いのは間違いないしね。今回はこのセットアップでレコーディングしてみた。正直タンテってちょっとでもタッチがぶれると音が縒れるし、過去2年のMIXに比べるとトータル的なサウンドクオリティーは若干劣るけど、このセットアップで出来る今の自分のスキルの限界に挑んでみた訳です。でも、タンテは触ってると若かった頃の自分の血が滾って、レコーディングしてて、当時タンテの前で四苦八苦したり、早く上手くDJ出来るようになりたい!ってもがいてたり、だんだん一人前にタンテが使えるようになって嬉しくなった頃の事とか、そんな様々な記憶が蘇ってきてもの凄く楽しかった。


今回は1時間の MIXでフリーダウンロードは無しですが、聞きたい人は毎回ここに訪れて聞いてね。だってさ、車で聞くにも街で聞くのでも、今の時代みんなスマホで聞いてる訳ですからね。昨年の MIXは1万回近く再生されてたんだけど、フリーダウンロードが無かったら1年で単純に何回再生されるのかも知りたいし。とにかく自分のsoundcloudに年1回レコーディングした MIXを公開する機会があるのは、現場やストリーミングで DJするのとは全く別の話で、夏休みの自由研究をするような感覚だから自分のスキルアップ向上にとって凄く貴重な時間。これからもやってこうと思います。 この MIX聞いて06S 13周年記念パーティーへの想いを更に高めちゃって!

2014-04-24

06S 13周年記念アニバーサリーメッセージ映像完成!



53日土曜日、我が愛すべき06Sが13周年を迎える。13年かぁと感慨深い想いと共に、あっという間に時が過ぎ去った気もする。パーティー開始当初の荒波や、DJとしての葛藤、辛い思い出もあれば、徐々にシーンが大きくなって行く希望や期待、ドラムンベースが好きでたまらない人達に毎月WOMBで会える喜び、世界中のアーティスト達との絆。色々な思い出が頭の中を駆け巡って、例えようが無い幸せな気持ちにも満たされている。マンスリーのパーティーで13年続いてるなんてそんなに無いよね?ってこの前誰かに言われたけど、客観的に見て確かに沢山存在しないし、13年間刻んで来た歴史は大きく自分の人生の象徴であり、サポートしてくれるみんなと共に刻んだ13年間。

毎年06Sではアニバーサリーの想いや、自分が伝えたいメッセージを映像に込めて発信してるけど、今年は06S周りで支えてくれる関係者や、ファンのみんなと何か出来ないかなぁと考えていた。そんな矢先、DJAKi STREAMの番組最後のトーク時に、今年はそんな共有出来る何かがやりたいと提案したら、ストリーミング中にその場で色んなアイデアが出て、Instagramにアップされている映像をダウンロード出来る事を知った。だったらみんなから”We love 06S”と映像のメッセージを、#Zero_ASY、#06S_13thとタグ付けて投稿してもらって、それらを集めて映像を1つにまとめて、今年の06Sアニバサリーのコンセプトメッセージにしよう!って事になった。大体成功する楽しくなる事案は、深すぎずに考えて、クルーのアイデアが波のように重なって行くと上手くいくケースが多くて、今回もそんな凄く調子が良いテンションでやってみよう!と決まった。

でも、実際自分のインスタグラムのアカウントから自分が映ってる撮影した映像を上げるのってちょっと照れくさいし、06Sの存在を知らない自分のフォロアーの人達からしたら、こいつなにやってんの?とか思われるし、アカウントが非公開の人はタグにひっかからなかったり、デジタルリタラシーが高く無く苦手な人には、案外簡単じゃなかったりするから、実際どうなるのか、本当にみんなメッセージくれるのか?まったく想像が付かなかった。でも、蓋を開けてみたら、今回の企画に対して愛のある70投稿、130人の人々からのメッセージが日本全国から、そして、Pendulum、dBridge、Futurebound、Vegas達のメッセージがイギリスからも届いて、正直喜びと共に驚いたけど、途中からこの企画は楽しくなりそうだと期待感が高まったよ。閉め切り日まで少しづつ投稿されていく映像を見るのが毎日楽しみで、暇があれば新しいの無いかな?ってインスタグラムを覗いて、ワクワクしながら06Sアニバーサリーへの期待が高まって行く感覚がもの凄く新鮮で楽しかった。

そして、アニバーサリー10日前に映像の投稿を閉め切って、集まった映像を見てたら、無性に編集したい衝動に駆られて、いじった事も無いiMovie開いて、まったく手探りながら編集してたらこれがまた楽しくて、案外この作業好きかもって思い始めた。自分のアニバーサリーの為の物だし、愛があるみんなから届いた映像だからこそ楽しんだけど、この映像を何回も見てたら、今回はとっても素敵な気持ちでアニバーサリーが迎えられるなって感じてる。最終編集してくれたNumanありがとう!そして、6月にリリースされるASYのアルバム”#Zero_ASY”にも収録されるトラック、Heaven & Earth _ ASY (Six Blade Remix) と、instagram madness _ ASY (Makoto Remix) が、今回の映像にフィットしてて、またこれも素敵なマッチング。何と言っても2曲目の曲名が、インスタグラム•マッドネスだからねw

13周年には、ゲストにBBC RADIO1のナビゲーターとして、近年最も飛躍したドラムンベースDJ、Frictionがゲスト出演してくれるし、彼のプレイは絶対的に裏切らないから、必ずいつも以上に盛り上がる事間違いないよ!もう楽しむしか無い!よね!みんなで06S 13歳のお誕生日祝いましょうね♫ 合い言葉は~We Love 06S!! ♥︎ ♥︎ ♥︎


Jupiter _ 6時間のジャーニー

ALL NIGHT LONG SET… DJならだれでも憧れるその言葉。オープンからラスト迄自ら選び抜いた音楽を鳴らし、その夜を演出する。それは何も混じりっけが無く自分自身を一晩通して表現する行為で、DJにとっては1つのステータスであり、DJであるなら1度は自分もそんな立場になれるものなのか?と幻想を抱くものだ。

ダンスミュージックの歴史の中で、ハウスやテクノのDJにとってロングセットは一般的であり、トップDJに許された特権でもある。WOMBは今週末で14周年を迎えるけど、過去にジャーマンテクノの帝王SVEN VATH、ミニマルの貴公子RICHIE HAWTIN、DEEP DISHから突然変異し、その才能を独自の解釈で完全に開花させたDUB FIRE等、名立たる1流DJが6時間に及ぶDJセットを披露してきた。もちろん全てのDJを体感させてもらったし、若かりし日の頃に生活していたニューヨークでは、伝説の大箱TWILOで、レジェンド JUNIOR VASQUEZが実験的かつ革新的な音を爆音で鳴り響かせて、毎週6時間を超えるロングセットを敢行していた。どの夜も自分にとっては忘れがたい経験であり、ダンスミュージックの神髄を垣間見た時間だ。

1流DJ達の6時間に及ぶDJセットは、正に音によって構築されるジャーニーで、お客さん的には好きなDJや音楽を1晩中体感出来るこの上ない贅沢な時間で、幾重にも重なって展開されていく空間によって、その音楽の魅力をより理解出来て、更にその音楽に魅了されて行く大きな要素だ。

そんなロングセットは、自分の音楽であるドラムンベースでは、他のダンスミュージックに比べて全く一般的では無くて、本場イギリスでは基本的に各DJが1時間のセットで、何人ものDJが1つのパーティーに出演するのが一般的。4ビートの音楽と比較すると音楽性や楽しみ方に違いがあるから、DJの立場、DJの構築するセットの違いがあって、ドラムンベースのDJは、1時間にどれだけ多くの曲を詰め込めるかを競うような傾向もあって、ロングセットという概念自体があまり存在しない。しかし、ドラムンベースという音楽ジャンルもジャングルの時代から数えたら20年以上の歴史があり、また近年細分化が進んで、幅広い音楽性を持った素晴らしい楽曲が無数存在している。そんな現状や自分の18年に及ぶDJキャリアを考えると、違う事に挑戦した欲求と共に、その幻想を形にしてみたい想いが強まり、遂に6時間セットを実現出来る機会を与えられた。きっと200曲位をmixし、プレイするけど、多分自分のジャンルで6時間出来るDJはそんなに居ないと思うから、挑戦する価値もとても大きい。

今回23時から朝5時迄止まる事無く、青山FAIで開催するDJAKiとYUUKi MCによる6時間セットが決定した時に、パーティー名や、パーティーコンセプトを考えた。自分自身を1晩通して我がままに表現出来る訳だから、より自分らしい名前を付けたかったんだけど、色々と考えた結果、気学では自分の生まれ持った星が四緑木星なのもあって、Jupiter = 木星 にした。木星は太陽系で最大の惑星で、ドラムンベースがダンスミュージックシーンの中で認知されてもっともっと大きくなって欲しい想いも込めた。これから6時間セットを敢行する時は、Jupitereというパーティーにする。この想いが伝わって、自分のやりたい欲求がより多くの人に理解されて、フェスティバル級に大きくなれたら更に嬉しい。


何か読み返してたらちょっと理屈っぽくなってるけど、簡単に言っちゃうと6時間DJやりたかった!って事と、1晩通してみんなで長い時間遊ぼーよ!って事。DJAKiの初めての挑戦にみんな付き合ってね♡