2015-11-07

リアニは完全未来型フェス

まだ見ぬ人々の前でDJをして、自分の大好きな音楽の魅力を知ってもらいたい。そんな想いで長い時間DJをコツコツと続けているけど、先週日曜日に開催されたRe Animation 8(以下リアニ8)は、いつも遊びに来てくれる人々以外にも、今まで DJ AKiを見た事が無い沢山の人達にDJを見てもらう最高にエキサイティングな機会になった。会場は、中野区役所前とサンプラザ中野前の広場。もちろん昼間のデイイベントで、入場無料のフリーパーティー。フェスティバルの運営費は、クラウドファンディングで約500名からの寄付が集められ、運営スタッフはボランティア。今まで聞いた事や例の無いこの企画自体がとにかく画期的で素晴らしく、このプロジェクトに賛同し、支援する人達の愛が凝縮されたフェスティバルで、本来多くの人達が集まって祭りを楽しむ人間のプリミティブな部分から湧き上がる素直や気持ちや形、これからのフェスティバルが向かうであろう未来を強く感じた。音楽的な側面や集まっている人々の多くは、所謂オタクと呼ばれるジャンルで、日本を代表する文化であるアニメーションに関わる声優さんや、音楽家、またオタクシーンやサブカルのフィールドで活動するDJ達が集結していて、そもそもこのフェスティバルから自分に声がかかった事がとても興味深く嬉しかった。

自分も日本人に生まれただけに、当然のようにアニメーションを沢山見て、様々なゲームをして育ったから、自分もオタク的要素を多く含んだ人間で、オタクと呼ばれる人々や、そのムーブメント、カルチャーに対して素直に肯定的で、むしろ彼等の自分が好きな物に対する誠実で生真面目な考え方や人間性、生き方は、とても好意的で、オタクの聖地秋葉原のMOGRAでDJを年に1度DJさせてもらっているだけに、その熱量は身をもって体感しているけど、リアニはその規模とフェス感が、ある意味9月に出演した最大の商業的フェスティバルUMFとは真逆で、その手作り感や暖かみが凄く印象的で微笑ましく、あのフェスが現実的に開催出来ている事が奇跡的で素晴らしく、DJをしていてもかなり心地良かった。

DJオファーをもらってから、アニソン満載のフェスティバルでどんなDJをするべきか?熟考したけど、オタクな人々の勤勉な性格によって積み上げられている音楽的知識を刺激したかったし、こんな時こそ、よりDJ AKiやおよそ15年続く06S らしさを表現したいと考えた。最新で最先端な音であっても、出来るだけ伝わりやすい楽曲を50分に40曲選び抜いて凝縮したDJセットは、1曲1曲手に取れるほど反応が良かったし、むしろその反応の良さが想像以上で、MIXを繰り広げる度に、フロアーの揺れが増していってあっと言う間に50分が終わってしまった感覚だった。そして、今までに未体感だった経験を与えてもらったお陰か、DJセットの最後にテンションが高くなって、MOGRAの門番で、元WOMBのセキュリティーだったドラムンベースが大好きなヤスさんに、幼少期の頃に父親にしてもらった以来の肩車をしてもらってフロアーを練り歩いてもらって最高に楽しかった。ラグビーで鍛え抜いた巨漢のヤスさんの乗り心地は、安定感ある高級車のようでクセになりそう。御神輿に乗る祭り好きな近所のおじさんみたいなったけど、記憶に残るモーメントでした。

リアニ8の関係者や、参加してくれたみんなに感謝しつつ、リアニ8の明るい未来に大きな期待をしています。そして、これからもDJ AKiは躍進していきますので、応援よろしくね。