DJ AKiのDJ論として、再生している曲に、次の曲を混ぜるのでは無くて、自分のグルーブに再生されている2曲を合わせるべきと考える。そうする事によって、所謂それぞれのDJ達のグルーブが産まれると、キャリアが10年過ぎた頃に気づいたタイミングがあった。DJを始めたばかりの頃は、2曲のbpmを合わせる事しか考えられ無いけど、お前らに合わせるんじゃ無い!俺に合わせる!と、長い事DJをしているとそんな悟りが開いたりする。(この考えは俺だけかも知れない?)そんな自分のグルーブをしっかり形作る事が出来る程、個人的には好きなDJの大きな評価基準になっているから、自分としては、今までそのより良いグルーブを産む為に人生の全てを注ぎ込み、挑んできたと思っている。
ビートは基本的にスネア、キック、ハイハット、タム等によって構築されるけど、2曲をMIXする時に、どこを狙って落とし込むか?どのポイントを重ね合わせていくのか?が、もの凄く重要で、全く正確に狂う事なく完璧にビートをシンクロ(同期)させても、踊れなくてつまらないグルーブになりがちで、常日頃からTRAKTARやCDJのシンク機能を使うDJに対して疑問が残るのと同じ。では、どうすれば自分本来のグルーブを表現出来るのか?差し込んでいる曲のビートが既に流れている音楽よりも突っ込ませるのか、それともビートの裏気味に乗せていくのか?で全く違うグルーブを産む。個人的な見解だけど、前者は白人、後者は黒人がそれぞれの人種が持つグルーブの特性表現を持っていると思う。じゃあ自分はどうなのかと言うと、意識的に常日頃から2曲目を前のめりに突っ込ませるグルーブ感を強調させていて、それがみんながいつも感じてくれているDJ AKiのグルーブ感だったりする。案外繊細な話でDJでは無い人に文章で説明するのは難しんだけど、伝わってるかな? もっとちゃんと知りたい人は直接話してあげる!(笑)
そんなグルーブだけど、先日のJupiter 6時間セットはいつもの自分とは違って、前のめりでは無くて、何故か心身共に裏に入りたがっている自分が居て、裏気味に入りながら、より楽曲を引っ張っていくようなMIX感が6時間終始継続的に強調され反復していたと思う。冒頭に書いたように、自分でも何でなのかが分から無いんだけど、それがグルーブの謎。最近はアワビとかウナギを食べてからDJをする機会が多いけど、この日は厚切りのステーキを食べたからかな?とか、好きな夏になって暑くなって日焼けしまくってるからかな?とか、最近割と毎日楽しく過ごせてるからかな?とか、色々と思い当たる節はあるけど、意識的では無い部分で、自分のグルーブに違いが産まれるのは間違いない。そんな感覚を感じ取ってか、今日のAKiさんはいつもよりもよりハードでしたねと、結構色んな人に言われたんだけど、発信側と受け取り側のグルーブの感じ方も随分と違う物だなと思った。でも、普段の自分から湧き出てくるグルーブと違う良いグルーブ感があったのは事実で、物凄く6時間が楽しかったよ。どちらにしろJupiterは本当に濃厚なドラムンベース好きが早い時間から遊びに来てくれて、DJブースとフロアーが凄く近くて、波動のキャッチボールがし易く、アットホームな雰囲気が最高に好きだ。次回のJupiter @fai青山は9月12日で、しかも8月21日は初めての大阪CIRCUSでの開催になる。06Sとまた違ったライフワークになりつつあるJupiterは、刺激的で毎回沢山の大事な要素を学ばせてもらえる。朝まで1晩中DJをやらせてもらえるなんて、こんなに贅沢でDJ冥利につきるパーティーは無いし、混じりっけ無しで100%ピュアなDJ AKiのグルーブをお腹いっぱいに満喫出来るJupiterをみんなで育ててやって下さいな。そして、今後もDJ AKiのグルーブ感の探求の旅は続いて行くのであります。
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