2009-07-13

兵庫 _ 有馬温泉

神戸のTROOP CAFEでのパーティー翌日に、

日本三大名湯の1つ有馬温泉に訪れた。日本三大名湯は、

岐阜の下呂温泉。群馬の草津温泉。そして太閤秀吉も愛した、

この有馬温泉だ。有馬以外は訪れたことがあるから、

これで3大名湯を制覇した。

有馬温泉は、神戸の中心地三宮から、高速に乗って40分足らず

で到着するから、アクセスはかなり楽で、ちょっと街から離れる

だけで兵庫の緑深い自然が堪能出来る。


訪れた温泉旅館 "陶湶 御所坊"は、館内の至るところに瓦で
作られた上品な小物などが飾られ、とてもモダンながら、
随所に800年の歴史を感じられる格式高い温泉旅館だ。
最近よく訪れる九州とは違う、有馬温泉ならではのスタイル。
建物自体は昭和初期に建てられたようで、
古い建物だが隅々まで掃除された館内は、とても清潔だった。
由緒ある温泉旅館なだけに、泉質を重んじた温泉は、他ではなかなか堪能できない見事なお湯だった。

有馬温泉は、源泉が98°で、とても高く、金泉、銀泉と大きく分けて2種類の泉質が有名だが、この温泉旅館の金泉は、
御所泉源と妬泉源の混合泉が、かけ流しで浴槽に注がれている。とにかく濃い源泉が特徴。透明度はほとんどなく、
味はかなり塩辛くて海水の2倍の塩分。そして、鉄分も豊富だから金泉臭も若干あり、噴出時は無色透明だが、
空気に触れると酸化して、お湯が茶色に変色するそうだ。お風呂の構造が半露天の、半混浴になっていて低い壁から
ちょっと顔を出すと女湯が覗ける状態で、女湯の人と容易に顔を合わせることができる。
上品な高級旅館だからこそ許される、とても趣きのある温泉だ。

そもそも温泉は、地表近くの地下水が火山活動で温められたものが多く、火山がない関西地方でわき出る有馬温泉の起源は 
これまで謎だった。しかし、有馬温泉の湯は、太平洋から日本列島の下に沈み込むフィリピン海プレートから生まれ、
地球のマグマのガス分が、断層に沿って上がってくるうちに、その中の水分が湧き出る「マグマ水型」の温泉だと数年前に
突き止めたそうだ。簡単にいうと、有馬温泉は唯一、地球のマグマより吹き出る温泉という事だ。

そう考えると実際にとても貴重な温泉で、秀吉が千利休を引き連れて、度々有馬温泉に訪れ、お茶会を開き、湯治していた
歴史にも充分納得出来る。温泉地としての長い歴史を十二分に感じる事が出来た有馬温泉だった。

泉質 : 含鉄 - ナトリウム - 塩化物泉 (御所泉源、妬泉源、混合泉)
効能 : 胃腸病、神経性疾患、貧血、肝臓疾患、婦人病




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