2009-05-11

休日の代々木公園にて

天気も良いので、一人で代々木公園でボケっとしていると、首にデジカメをぶらさげた、

ほろ酔い気味の初老のおじさんが、近寄ってきて話しかけて来た。

『おにーちゃん格好良い髪型してるね~。その髪の毛は、どれくらい時間がかかって、

いくらかかるんだい?』基本的に日本中何処に居ても、見知らぬおばちゃん達から、

同じような質問を良くされる。


そのおじさんは、基本ニコニコしていて、悪い人じゃなさそうだし、

その後も色々と話しかけてくるので、優しく対応してあげていると、

自分はこの代々木公園に住む、ホームレスだと楽しそうにカミングアウトしてきた。

おじさんの話だと、代々木公園には400人近いホームレスが住んでいるようで、

新宿の中央公園等、様々な土地から、追い出されてきたホームレス達は、

代々木公園に流れて来て生活しているようだ。

毎日公園周辺のキリスト教の教会から抽選で炊き出しがもらえる上、

宮下公園でも毎日おにぎりを配っているので、飢え死にする事は無いし、

自分はテレビもパソコンも持っていて、毎日晩酌してるし、

無いのは家だけだよと、笑顔で話していた。

おじさんの仲間には、23歳でホームレスをしている若者も居るとの事だった。

23歳でホームレスとは、正直どうかと思うし、若いうちはどんな苦労をしてでも、

社会に自分の居場所を探さないといけないと思うが。。。

話の途中でおじさんの携帯に電話がかかってきて、夕飯が出来たから早く戻ってこいと

言われたらしく、『じゃーにーちゃんまたね。』と仲間のところに戻って行った。


本来ホームレスは、何らかの理由で社会から脱落してしまった人達とイメージしがちだけど、

自分の目には、仲間達と助け合い、公園暮らしと自分の人生を、

彼なりにエンジョイしているように見えた。

とにかくおじさんの屈託の無い笑顔が、印象的だった。

人生何に喜びを感じ生きて行くのか? 自分の生活に何を求めて幸せを感じるのか?

お金も家も無いが、手放しに幸せそうなおじさんに、色々と考えさせられた休日の代々木公園だった。